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「レイプが兵器」実情知って 実録映画公開

インタビューに答えるドニ・ムクウェゲ医師=東京都港区の笹川平和財団で2016年10月3日、西本勝撮影

被害者治療する医師 第11回UNHCR難民映画祭で上映へ

 アフリカ中部・コンゴ民主共和国で長年、性暴力被害者を治療し、今年のノーベル平和賞候補に挙げられた婦人科医師、ドニ・ムクウェゲ氏(61)の人生を描いたドキュメンタリー映画「女を修理する男」が、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)主催の「第11回UNHCR難民映画祭」で上映される。上映は東京で15日、大阪で23日。東京都内でインタビューに応じたムクウェゲ氏は、携帯電話などに使われる希少金属タンタルなど紛争鉱物が性暴力被害につながっているとして「日本は人権侵害につながる紛争鉱物輸入などを規制してほしい」と訴えた。

     コンゴ東部は、1994年に起きた隣国ルワンダの大虐殺から逃れた武装勢力が入り込んで混乱。今も多数の武装勢力と政府軍との戦闘が続いており、兵士らによる性暴力が頻発している。

     ムクウェゲ氏によると、鉱山を資金源とする各武装勢力は組織的に女性に激しい性暴力を加え、被害者だけではなく、鉱山周辺の住民に恐怖を与え、強制移住させている。法の支配が確立されておらず、大半の加害者は処罰されない。ムクウェゲ氏は「レイプが『兵器』として使われる」と話す。

     また、日本は紛争鉱物を使った携帯電話など多くの電子機器を扱っており、原材料の調達から製品販売までのサプライチェーンに規制をかける必要性を強調。「皆さんが使う携帯電話が紛争とつながっている。サプライチェーンの透明性を高めるよう政府や関連企業に働きかけてほしい」と訴えた。

     ムクウェゲ氏は99年、出身地の東部ブカブに病院を開き、4万人以上の女性を治療し、精神的なケアにもあたってきた。2014年には人権擁護に貢献した人に贈られる欧州議会の「サハロフ賞」を受賞した。

     映画祭は全国4都市で開かれ、東京では8日に始まった。上映日程などの詳細はhttp://unhcr.refugeefilm.org/2016/。入場無料。問い合わせは国連UNHCR協会(0120・972・189、平日午前10時〜午後6時)。【山本太一】

    紛争鉱物

     紛争地域で産出される鉱物を使用することで現地の武装勢力の資金調達につながり、紛争に加担すると危惧される鉱物。米国はコンゴなどで採掘されるタンタル、タングステン、スズ、金の4種類を指定し、使用状況の公表を上場企業に義務づけている。日本国内の法規制はない。タンタルはパソコンや携帯電話などのコンデンサー(蓄電器)に使われる。

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