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国税査察官

権限強化へ 電子データ押収可能 夜間調査も

財務省と国税庁 国税犯則取締法を改正へ

 財務省と国税庁は、脱税を調査する査察官の権限強化に乗り出す。国際的な課税逃れなどに対応するため、調査の手続きを定めた国税犯則取締法を改正し、査察官が電子メールなど電子データを押収できるようにする。強制調査に着手できる時間の制限も無くし、夜間の強制調査を可能にする。近く、政府・与党の税制調査会に見直し案を示し、2017年度税制改正大綱に盛り込む方針だ。

     現在の国犯法は明治時代の1900年に制定。脱税の調査で押収できる証拠を「物件、帳簿、書類等」としており、電子データについては明確な規定がない。しかし、最近の脱税事件は海外の租税回避地(タックスヘイブン)に置いた子会社を利用するなど複雑になっており、証拠となるやりとりや帳簿が電子メールやインターネット上に保存されているケースが多い。

     現在は、調査対象者やサーバーを運営する企業などから任意で電子データの提出を受けているが、強制的に入手できることを明確にすれば、調査の精度が高まる。既に刑事訴訟法は電子データを押収の対象としている。

     また、強制調査に着手できる時間の規定も見直し、夜間でも強制調査ができるようにする。国犯法は、日没から日の出までは強制調査に着手してはいけないと定めている。古い決まりで根拠は不明だが、日中に調査をしていて新たに調査が必要な場所が浮上しても、日没までに裁判所の許可手続きが間に合わず翌日に持ち越しとなる場合があった。刑訴法や独占禁止法、金融商品取引法などは夜間の捜査・調査着手を認めており、脱税調査だけ時代遅れの規定が残っていた。夜間も調査に着手できれば「証拠を隠滅される可能性が減る」(国税庁)という。【横山三加子】

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