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賞撤回写真、一転最高賞へ 黒石市長陳謝

遺族に不信感を与えたことを陳謝する高樋憲・黒石市長(左から2番目)ら=青森県黒石市の黒石市役所で2016年10月19日午後4時8分、松山彦蔵撮影

 いじめ被害を訴えて自殺した青森市立中2年の葛西りまさん(当時13歳)が写った作品が、青森県黒石市の写真コンテストで最高賞の市長賞受賞を取り消された問題で、高樋憲(たかひけん)市長は19日、記者会見し、遺族と撮影者の了承を得たうえで、改めて市長賞を贈ると発表した。

 高樋市長は「ご遺族に心痛を与え、おわび申し上げます」と一連の対応を陳謝。市側は当初、受賞をきっかけに画像がネットなどで拡散しかねないと懸念していたが、一転して賞を贈る理由について市長は「遺族が写真と名前を公表されたことで、懸念材料がなくなった」と説明した。

 コンテストは夏祭り「黒石よされ」を題材にしたもので、市などでつくる「黒石よされ実行委員会」が主催した。実行委は10月11日、応募作品154点を審査。葛西さんを被写体に青森市のアマチュア写真家が撮影した作品を市長賞候補に選んだ。肖像権確認のために踊りの団体に連絡したところ、自殺した葛西さんと判明。それでも市長賞に推した理由について会見に同席した選考委員は「赤い傘の中心で女の子の笑顔が輝き、構図が群を抜いて素晴らしかったから」と話した。

 高樋市長によると、13日、実行委に再考を提案したという。高樋市長は「名前や写真が公表されていない時点で市長賞として作品を展示・発表するのは控えるべきだと考えた」と説明した。一方で「遺族に受賞の期待を抱かせたことは申し訳ない」と述べた。

 葛西さんの父親の剛さん(38)は17日、賞の取り消しを受け、撮影者の了承を得て作品と氏名を公表。市によると、メールや電話が19日午後3時までに計約800件あり、多くが取り消しを批判する内容だったという。【松山彦蔵、佐藤裕太、一宮俊介】

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