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熊本地震

阿蘇マグマ「横ずれ」止めた 断層破壊で

熊本地震の断層と阿蘇山のマグマだまりの関係

 京都大大学院理学研究科の林愛明(リンアイミン)教授(地震地質学)らの研究グループは20日、今年4月の熊本地震で、震源地から北東方向に「横ずれ」した断層の破壊拡大が、熊本県・阿蘇山の地中にある「マグマだまり」によって止められた可能性が高いと発表した。阿蘇山近くでは未知の「縦ずれ」断層が見つかったといい、林教授は「新たなマグマの通り道になり、噴火につながる恐れがある」と注意を呼びかけている。

 21日に米科学誌「サイエンス」(電子版)に掲載された。

 グループは、地震によって地表に出現した北東方向への断層と、その先にある阿蘇山付近の複数の断層を調査。北東方向の断層は岩盤が水平にずれる「横ずれ」だったが、阿蘇山近くでは上下にずれる「縦ずれ」もあることが分かった。

 林教授によると、阿蘇山の地下5キロ以上の地点には液体のマグマだまりがあり、地震波を伝えにくい性質がある。そのため、「横ずれ」の力がマグマだまりでせき止められる形になり、阿蘇山の東の大分県方面には向かわなかったと分析。一方で、マグマだまり周辺などの固体部分にかかる力のバランスが崩れて、地上方向への「縦ずれ」につながったと推定した。

 阿蘇山では今月8日、36年ぶりに爆発的噴火が発生したが、「縦ずれ」断層が見つかった場所ではなかったという。林教授は「今回の噴火と熊本地震との関連は分からないが、縦ずれを原因とする別の噴火が起きる可能性も考えられる。研究成果を安全対策に生かしてほしい」と話している。【宮川佐知子】

「噴火誘発」は少数

 石原和弘・京都大名誉教授(火山物理学)の話 阿蘇山は熊本地震が発生する前から噴火に向かう活動期に入っていた。むしろ、阿蘇山は熊本地震で一時的に活動が妨げられたのではないかと見ている。今月8日の爆発的噴火も、地震の影響が収まってきたため阿蘇山が元々の活動に戻ったのだろう。「地震に誘発されて火山が噴火する可能性がある」と言われているが、これは少数例だ。

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