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宣教師シドッチ

遺骨で顔復元…江戸時代、新井白石も見た

江戸時代のイタリア人宣教師、シドッチの復顔像=東京都台東区の国立科学博物館で2016年11月8日午後2時40分、森田剛史撮影

国立科学博物館が公開

 江戸時代のキリスト教徒らの収容施設、切支丹屋敷の跡地(東京都文京区)から見つかったイタリア人宣教師、ジョバンニ・バチスタ・シドッチ(1668~1714年)の遺骨を基に、国立科学博物館が顔を細部まで再現した頭像を作って8日、公開した。篠田謙一・人類研究部長は「『教科書に載っている人』を科学の力で眼前にできた。新井白石はこの顔を見たのだと、生身の人間同士の交わした会話に考えを巡らしてほしい」と語った。

     シドッチは禁教下の日本に入国して捕らえられ、幕閣の実力者だった白石から尋問を受けるなどした後、獄死した。遺骨は2014年7月に見つかり今年4月、同区が発表した。DNAの分析で、現代イタリア人と最もよく似ていることが判明。文献資料などと照らし合わせ、シドッチと確定した。復顔は同区が依頼していた。

     復顔像は樹脂製で、頭頂からあごまで約20センチ。見つかった破片をつなぎ合わせた頭骨は左半分が欠けていて、CTスキャンをし、右半分を反転させ全体を復元した。骨に残っている付着跡から、顔の筋肉を再現。欧州人の平均的な皮膚の厚さから、顔を形作っていった。黒い頭髪と瞳は、白石がシドッチの尋問を盛り込んだ研究書「西洋紀聞」などの記述を参考にした。皮膚の色などは、イタリア人の中年男性のデータや、熱帯・亜熱帯地方を長旅してきたシドッチの経歴などを考慮し、表現した。

     人類学、歴史学、考古学などを複合した成果で「基礎科学が文化に貢献する役割を知ってもらえたら」と篠田部長。復顔像や発掘調査、分析内容は12日~12月4日、同館で展示する。【最上聡】

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