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新電力除外 経産省、賠償費は上乗せ

廃炉作業が行われている東京電力福島第1原発(奥左から)1号機、2号機、3号機、4号機。手前は汚染水をためるタンク=福島県大熊町で2016年10月31日、山崎一輝撮影

 東京電力福島第1原発の廃炉費用をめぐり、経済産業省は電力小売りに新規参入した新電力の負担を見送る方針であることが28日、わかった。経産省は当初、新電力が東電の送電網を利用する際に支払う「託送料」に廃炉費用を上乗せする案を検討していたが、世論や有識者の反発などから断念。東電の経営努力で捻出した資金を廃炉費用として積み立てることで対応する。【川口雅浩、宮川裕章】

 福島第1原発の廃炉費用は東電が2兆円を工面する計画だが、数兆円規模で不足する可能性が高い。原発内に溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の取り出し費用などが拡大するためだ。ただ、新電力の託送料に上乗せする案については、電力自由化を議論する経産省の有識者会議で「これまでも原発を使わず、これからも使わない新電力に負担を強いるのは公平性を欠く」などの意見が相次いだ。

 また、福島第1原発事故の廃炉・賠償費用の負担や東電の経営再建を協議する経産省の有識者会議は「東電の経営改革で廃炉などの費用を捻出することが望ましい」との考えで一致している。

 このため経産省は福島第1原発の廃炉費用を託送料に上乗せすることを断念。ただ、東電が今後の経営効率化によって託送料を値下げできる場合に値下げしないことを認め、その差額などを国と大手電力が出資する「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」に積み立てさせる方針だ。

 賠償については現在は東電と大手電力が負担しているが、新電力も一部を負担。除染は東電株の売却益を充て、不足分は東電などが負担。中間貯蔵施設には電源開発促進税で得た資金を活用する。

 【ことば】新電力

 2000年に工場や公共施設など大口需要者を対象に電力供給が自由化され、経産省への届け出で新規参入した電力会社。自前の発電所で発電したり、自家発電した企業や大手電力から余った電力を仕入れたりして販売する。送電線を持たないため、東京電力など大手電力に託送料を払って送電。経産省によると、今年6月時点で販売実績があるのは216社。

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