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退位、専門家の賛否拮抗…計16人の聴取終了

天皇の公務負担軽減等に関する有識者会議で意見聴取に臨む百地章・国士舘大院客員教授(中央)。左から3人目は座長の今井敬経団連名誉会長=首相官邸で2016年11月30日午前9時37分、佐々木順一撮影

 天皇陛下の退位に関する安倍晋三首相の私的諮問機関「天皇の公務負担軽減等に関する有識者会議」(座長・今井敬経団連名誉会長)は30日午前、首相官邸で第5回会合を開いた。憲法の専門家5人を招いて3回目のヒアリングを実施し、計3回で16人におよぶヒアリングを終了した。退位に賛成8人、反対6人、慎重2人と見解が分かれ、最終的に賛否が拮抗(きっこう)した。【野口武則】

 政府が検討する今回に限り退位を認める特別立法を容認したのは6人だった。今後は有識者会議の委員が専門家の意見を踏まえて議論し、論点整理をまとめる。

有識者会議で意見を述べた専門家16人の見解

 30日はヒアリング対象の5氏のうち4氏が退位に賛成した。首相に近い保守系でも、八木秀次麗沢大教授は退位に反対、百地章国士舘大院客員教授は容認と見解が分かれた。八木氏は「自由意思による退位容認は次代の即位拒否を容認し、皇位の安定性を揺るがす」と退位に反対する考えを主張した。また、天皇の政治的行為を禁じる憲法4条に抵触する恐れがあると指摘。皇室典範改正でも特別立法でも、「退位容認の合理的説明ができず、次代の天皇の即位に憲法上の瑕疵(かし)が生ずる」とした。

 一方、百地氏は、天皇の終身制は維持しながら、「高齢化社会の到来に対応すべく例外的に譲位制を認める」と、特別立法での対応を主張した。具体的には、典範の付則に特別立法で対応できるとする根拠規定を新たに設ける提案をした。

 大石眞京都大院教授は、「高齢社会に対応した議論が必要」と退位に賛成した。そのうえで「高齢を理由とする執務不能の事態は今後も起こりうる」として、恒久的な制度改正をすべきだとした。高橋和之東京大名誉教授は「憲法は退位制度の創設を禁止はしていない」との考えを示し、特別立法は「他の憲法原理に反しない限り許される」とした。

 園部逸夫元最高裁判事も、高齢の場合は退位が望ましいと主張し、天皇の意思のほか、皇室会議や国会の議決など恣意(しい)的な退位を防ぐ要件を定める必要があるとした。また「時間の制約がある」として特別立法での対応を容認した。

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