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タクシー暴走

路上駐車の車よけながら走行

 福岡市博多区の原三信(はらさんしん)病院にタクシーが突っ込み10人が死傷した事故で、タクシーが病院手前の市道左側に路上駐車していた2台の車を右によけながら走行していたことが捜査関係者らへの取材で分かった。その後、道路右側の看板や縁石などに接触して病院に突っ込んだとみられる。県警は自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で逮捕された運転手の松岡龍生容疑者(64)が事故直前にタクシーを制御できなくなったとみて調べている。

 捜査関係者らによると、松岡容疑者は病院の南東約300メートルにある公園でトイレに寄った後、市道を病院方向に直進。「公園を出発した後からブレーキが利かなくなった」と供述しているという。タクシーは病院からそれぞれ約200メートルと約60メートルの交差点で、一時停止の標識を無視して進入したところを付近の住民らに目撃された。

 タクシーは2カ所目の交差点を通過後、市道左側に駐車していた車2台を避けるように右側に寄って走行。道路右側の駐車場の看板や縁石の複数箇所に接触した跡が残っていた他、同じ右側の道路標識は支柱ごと倒されていた。このころにタクシーを制御できなくなり、そのまま猛スピードで病院に突っ込んだ可能性があるという。

 目撃者らによると、病院東館1階のラウンジ外側には当時、死亡した遠藤一行さん(53)と花田盛幸さん(44)、妻美佐代さん(44)の3人が一緒にいて、暴走してきたタクシーに衝突された。松岡容疑者は「ブレーキを踏んだが車が止まらなかった」などと供述しており、県警はドライブレコーダーなどを押収し、運転ミスと車両の不具合の両面から事故原因を調べる方針。

 県警は5日、負傷した見舞客ら7人の住所や性別、年齢などを発表した。いずれも屋内にいてはねられたとみられる。このうち福岡県小郡市の会社員女性(23)が意識不明の重体で、残る6人は打撲などの軽傷。また、松岡容疑者の容疑を過失致死傷に切り替えて福岡地検に送検した。【平川昌範、志村一也、佐野格】

 他の負傷者は次の通り。

 【福岡県】福岡市中央区、会社員男性(26)【熊本県】熊本市、パート女性(57)▽同、会社員男性(59)【広島県】東広島市、会社員男性(27)【栃木県】宇都宮市、会社員男性(59)▽同、無職女性(56)

今年6月の車検に合格

 自動車運転処罰法違反容疑で逮捕された松岡龍生容疑者(64)のタクシーは今年6月の車検に合格していた。

 国土交通省九州運輸局によると、松岡容疑者の乗っていたトヨタの「プリウス」は2010年6月製。3カ月ごとに義務づけられている定期点検でも問題は確認されていない。

 14年4月に個人タクシーの事業許可を更新する際に受けた健康診断では、医師から「運転業務可能」という所見を得ていた。事業許可を更新するまでの過去5年間に人身事故を起こしたことはなく、その後も重大な事故を起こした報告はないという。【平川昌範】

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