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インタビューシリーズ・番組論

/6止 テレビ朝日 見誤らぬため、現場取材幅広く

 民放の報道番組では圧倒的な支持を得るテレビ朝日「報道ステーション」。古舘伊知郎から局アナの富川悠太への12年ぶりのキャスター交代をどう乗り越えるのか。担当プロデューサーの秦聖浩(しんきよひろ)・報道局ニュースセンターチーフプロデューサーに聞いた。

     --番組をどう変えたのですか。

     前身の「ニュースステーション」時代を含めて局アナは初めて。富川のスタイルを守りながら、30年続いた番組のスタイル、信頼感をどう維持するかをスタッフ全員で考えた。富川は報道ステーションで12年間、リポーターとして現場を駆け回った。これが一番の持ち味でポイント。スタジオから現場のリポーターに様子を尋ねるときにも、過去の経験から想像力が働く。客観的な視点を持ちつつ、取材対象に寄り添い、その人の立場にたって考える。メインキャスターが現場に行く機会も増やしている。

     --視聴率は10%台前半です。

     何とか合格点をいただけていると思う。

     --報道番組に求められているのは何だと感じていますか。

     かつては速報性と言われていたが今は、出来事を羅列するのではなく、ニュースの意味合い、見方をきちんと伝えること。解説したり、オピニオンを示したり、うちの番組ではあまりないが、ご意見番が怒ってみせるという特徴付けが求められる場合もある。それと同時性。「今」の状況を高画質で大勢に届けられる。放送の優位性だ。この二つを忠実にやることで、見ている人に自分で考えてもらうことが大事だ。

     --局や番組のブランドを意識したことは?

     ある。それがプレッシャーでもある。「ニュースステーション」時代を含めて30年あまり、表だって言われてこなかったことを、これまでのキャスター2人は言ってくれていたと受け止められている。視聴者の側に「何か言ってくれるんじゃないか」という期待感があると聞く。今は、VTR、スタジオの言葉という番組全体として問題提起できればいいと考えている。

     --ネット時代。既存メディアへの批判が厳しい。

     メディアの予想外の結果となった米大統領選で感じたが、既存メディアはこれまでの価値観にとらわれていた。幅広い取材をして、大いなる無駄から抽出したものを放送する。それをやらないと自分たちの論理にとらわれ見誤る。そういう意味で富川のこだわりである現場へ赴き、労を惜しまず取材することは大事だ。

     権力のチェックはするが、ただ批判すればいいわけではない。正しい、間違いを判断するのではなく、分からない、変だと感じることを指摘し続ける。僕らの感覚だけではなく、いろんな人の見方や、疑問を拾ってぶつけるのが僕らの役割だ。【望月麻紀】=おわり

    双方向性、新たな傾向に

     「報道ステーション」の前身の「ニュースステーション」(1985~2004年)は、わかりやすさを売りに、キャスターの久米宏が個人的な見解を言い添える新しいニュース番組のスタイルを築いた。

     近年の新たな傾向は、ツイッターなどを使った双方向性。番組に届いた視聴者のリアルタイムの意見を読み上げたり、画面表示したりする。多用しているのはNHK総合「ニュースチェック11」。ニュースと同時に、それを受け止める社会の空気を伝える。


     ■ことば

    既存メディア

     1990年代に普及したインターネット上のデジタルメディアに対して、それ以前から存在している新聞、テレビ、ラジオなどの伝統的なメディアのことを指す。


     ■人物略歴

    秦聖浩・報道局ニュースセンターチーフプロデューサー

     1990年入局。報道畑が長く、ニューヨーク支局長を経て、昨春から「報道ステーション」プロデューサー。51歳。

    毎日新聞のアカウント

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