対露制裁延長へ　６カ月、ウクライナ停戦「不履行」

　【ブリュッセル八田浩輔】欧州連合（ＥＵ）は１５日、ブリュッセルで首脳会議を開いた。加盟国はウクライナ情勢を巡り、来年１月末で期限を迎えるロシアへの経済制裁を６カ月延長する方針を確認する見通し。一方、内戦が続くシリア情勢では、一般市民を巻き込んだ攻撃を続けるアサド政権への制裁を検討するが、後ろ盾であるロシアへの追加制裁は見送る。

　ＥＵは２０１４年春のロシアによるウクライナ南部クリミア半島への軍事介入を受け、ロシア高官などに対する資産凍結や渡航制限に加え、エネルギー分野の技術供与禁止などの経済制裁を発動し、延長を繰り返している。ドイツのメルケル首相とフランスのオランド大統領は１３日の首脳会談で、ロシアの支援を受ける親露派とウクライナ政権の停戦などを定めた「ミンスク合意」が履行されていないとして、ＥＵによる制裁延長の支持を訴…