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文化庁映画賞の受賞 一観客の苦言への「功労」=森卓也 /愛知

 「--それから、お金は一切出ませんので」「あ、そうですか、わかりました」

 平成28年度文化庁映画賞の贈呈式(10月25日)の前、映画功労部門受賞者9人の一人である私に、文化庁からかかってきた最初の電話のやりとりである。

 いきなりストレートな話みたいだが、「お金」というのは交通・宿泊などの費用のこと。西尾張の農村地帯に生まれ育って今に至った私の場合、出席となれば上京しなければならない。その話をすると、編集者などの知人は異口同音に「実費弁償くらいはしてくれなくちゃ……」。

 まあ、それが普通の反応だろう。私も、他人のことだったら、そんな応答をしたかもしれない--が、むかし…

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