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情報流出の影響額は120億円以上 検査院試算

 日本年金機構が2015年にサイバー攻撃を受け、加入者情報が流出した問題で、会計検査院は16日、同年度に国民年金未納者への徴収対策ができなかったことなどによる影響額が120億円以上に上るとの試算結果を公表した。機構が公表した約10億円の対策費用と合わせると、130億円以上の影響が出たことになる。

     機構に外部から不正アクセスがあり、基礎年金番号や氏名など約125万件、約101万人分の個人情報が流出した。機構は問い合わせ対応やおわび文書の送付、基礎年金番号の変更などに限定して対策費用を計算し、約10億円と公表した。

     一方で機構は問題の対応に集中するとして、未納者に財産差し押さえの可能性を伝える「特別催告状」を送り、それでも納付の意思を示さない人へ「督促状」などを送付する業務を約5カ月間やめていた。

     国民年金徴収権は納付期限から2年で消滅するが、督促状を送付すれば時効が中断される。検査院の試算によると、15年度に督促状送付が中断したり遅れたりして、10都府県で約1億2000万円分の徴収権が消滅した。また、特別催告状の送付が計画より77万件少なくなり、同年度に約118億4000万円の徴収機会を逃したが、うちどれくらいが時効になったかは不明という。

     他に内部調査や注意喚起のチラシ配布などにも計約9000万円がかかったとした。

     検査院の試算について機構は「否定はしないが、保険料の後納制度があり、未納者の納付機会が完全に失われるわけではない。特別催告状も次年度以降に送ることで徴収につなげている」と説明している。【高木香奈、松浦吉剛】

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