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オランウータン母子が子育て学習 国内初

 よこはま動物園ズーラシア(横浜市旭区)で飼育されているボルネオオランウータンの母子が25日から、子育てや社会生活を学ぶため、多摩動物公園(東京都日野市)のオランウータンの群れの中で、しばらく生活することになった。人間に育てられた母親が子育てできないためで、国内初の取り組み。仲間や施設に十分慣れてから、一般にも公開する予定だ。

     両園によると、多摩に来園するのは、母のバレンタイン(30歳)と娘のチェリア(2歳)。バレンタインはイギリスの動物園で生まれ人工哺育で育った影響か、2009年、神戸市立王子動物園で初めて出産したが子育てしようとしなかった。その後、12年にズーラシアに移動。14年、ロビン(25歳)との間にチェリアが生まれた。

     しかし、バレンタインはチェリアを抱くものの授乳など育児行動が見られず、やむなく飼育係が育てた。ズーラシアの担当者は「まだ繁殖が期待できるので、経験を積んでぜひ自分で子育てしてほしい」と話している。

     母子を受け入れる多摩動物公園は、下は2歳から上は61歳まで親子3世代9頭(雄4、雌5)が暮らす。バレンタインにはキキ(16歳)と息子のリキ(4歳)親子の様子をガラスやおり越しに見せ、感触が良ければ同居させる。また、チェリアは子育て経験の豊富な「多摩のゴッドマザー」ジプシー(推定61歳)の長女、ジュリー(51歳)の元で、オランウータンとしての社会生活を学ぶ。

     オランウータンは基本的に単独生活だが、子育て期間が7、8年と長く、群れでの生活も重要。次の子が生まれてもそばで子育ての様子を見たり、下の子と遊んだりして社会性や母子関係を学ぶという。バレンタインの先生役を務めるキキも、6歳で多摩に来園し群れの中で育ち、リキを出産して子育てしている。【斉藤三奈子】

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