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オランダ

極右第1党か 3月下院選、議席倍増の勢い

 【ブリュッセル八田浩輔】欧州連合(EU)は2017年に主要加盟国で国政選挙が相次ぐ。最初の舞台のオランダの下院選(定数150)まで3カ月を切り、最新の世論調査では、イスラム系移民排斥を掲げる極右の自由党が、過半数には遠いが第1党に躍進すると予想される。ただ、連立協議は難航すると見られ、極右首相誕生の可能性は低そうだ。

     「私を止めることはできない」「党への支持はかつてなく高い」。今月9日、自由党のヘルト・ウィルダース党首(53)が動画投稿サイトでメッセージを発信した。この日、西部スキポールの裁判所は、同氏が国内に多いモロッコ系移民への差別をあおったとして刑事罰なしの有罪判決を下した。弁護士は控訴する意向を示した。

     アムステルダム大のユース・ファン・スパニエ教授(政治学)は「控訴審が選挙に近づくほど注目度が増し党への追い風になる可能性がある」とみる。判決直前のイプソス社世論調査では、自由党は反難民・移民感情の高まりを背景に支持率首位で、12月上旬に選挙なら現12議席から29議席に倍増すると予測。一方、連立与党の中道右派・自由民主党と中道左派の労働党は計79議席から38議席へと半減する見込みだ。

     ライデン大のガレン・アーウィン名誉教授(選挙研究)は「自由党は(中道左派の)労働党支持層の受け皿でもある。有権者が経済政策より移民対策を重視する傾向を示す」と解説する。ただ過去の選挙前調査でも自由党の支持率は高めに出る傾向があったという。

     自由党は06年にウィルダース氏が設立。モスク(イスラム礼拝所)の閉鎖などの公約を掲げ、欧州統合推進にも批判的だ。党員はおらず党内の部局もないワンマン体制だ。10年の下院選後は一時的に閣外協力で政権を支えた。

     専門家の間では、自由党が第1党となっても連立を組めず野党にとどまるとの見方が支配的だ。しかし、ウィルダース氏は春に大統領選を控えるフランスの「国民戦線」など欧州諸国の極右政党と連携しており、選挙で躍進すれば対外的影響は小さくない。

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