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2017年新設 5大学47学部37学科 難易度一覧 情報化や超高齢化…社会の変化に対応

JR千駄ケ谷駅前にある津田塾大・千駄ヶ谷キャンパス
阪急梅田駅徒歩3分の立地の大阪工業大・梅田キャンパス

 来年春に新設される大学・学部(学科)が出そろった。例年の傾向通り、看護などの医療系の新設が多い中、新たな傾向として注目されるのは情報系。ビッグデータの活用など情報技術に注目が集まる中、受験生の人気も高いようだ。

     ビッグデータや人工知能など、IT技術の将来性を予見させるニュースがあふれている。情報技術の進歩に注目が集まる中、2017年は多くの大学で、情報系の学部や学科の新設が進む。学部では滋賀大・データサイエンス、東京電機大・システムデザイン工、東洋大・情報連携。学科では東北学院大・工学部の情報基盤工や玉川大・工学部の情報通信工などがある。東進ハイスクールコンテンツ本部模試制作部部長の大西朗さんは、滋賀大に注目してこう話す。

     「データサイエンス学部は、定員が少ないにもかかわらず、多くの志望者が集まっています。高学力層が多いこともあり、厳しい入試が予想されます」

     情報技術は理系、文系それぞれのアプローチが可能だが、滋賀大は文理融合型の学部となる。学部長に就任予定の竹村彰通教授は、「統計学とコンピュータースキルを持って、ビッグデータから新たな価値を生み出すことができる、データサイエンティストを養成したい」と話す。

     東洋大・情報連携は、コンピュータースキルを活用してシステムや人間が連携することにより、さまざまな分野で活躍できる人材養成を行う。東京都北区に同学部のために設置されるキャンパスは、コミュニケーションを重視した研究・教育を行うための専用設計がなされている。立命館大・情報理工は、既存の4学科を情報理工学科に集約することにより、情報技術に関するさまざまな分野を横断的に学べるようになる。

     津田塾大が女子大として初めて設置する総合政策も、情報技術を重視する。不透明な時代に課題解決力を持って活躍する人材養成を目指す同学部は、語学力、ソーシャルサイエンスとともにデータサイエンスに力を入れる。現時点で受験生の人気も高いようだ。東進の大西さんは言う。

     「志望者が多い上に、併願先も早稲田大・文化構想や東京女子大・現代教養、日本女子大・人間社会などの有名大です。比較的第1志望に考える受験生が多いのは、キャンパスの利便性も影響しているのかもしれません」

     同大の既存の学芸学部は、東京でも都心から離れた小平市にあるが、総合政策は渋谷区の千駄ケ谷キャンパスに開設される。学部長に就任予定の萱野稔人教授は、「東京五輪・パラリンピックのメイン会場の新国立競技場に最も近い大学ということもあり、オリンピックのボランティア活動に取り組みたい」と言う。

     津田塾大・総合政策はグローバルに活躍できる人材を養成する、国際系の学部に分類される。他にもこの系統を設置する大学は多く、昭和女子大・国際、東洋大の国際と国際観光、名古屋外国語大・世界共生、南山大・国際教養、京都橘大・国際英語などが新設される。

     文系学部の人気が高く、理系学部の人気が低い「文高理低」の学部志望状況は依然強まると予想される。中でも志願者の増加が見込まれる社会科学系では、関東学院大・経営、同法学部の地域創生学科、京都産業大・現代社会、岡山理科大・経営などがある。社会科学系は難化する大学が多そうなので、新設学部・学科を視野に入れておくとよさそうだ。

    食の「安全・安心」も重要なキーワードに

     理系学部に注目すると、これまでの傾向を踏襲するように、17年も医療系の新設が多い。その中で注目されるのは、16年に引き続き2年連続で医学部(医学科)が国際医療福祉大に新設されること。東進の大西さんは言う。

     「国際医療福祉大の志望者には、国公立大や難関私大の医学部を併願する受験生が多くいます。最終的に入学するかどうかは別として、16年新設された東北医科薬科大の医学部よりハイレベルな入試になりそうです」

     これまで設置が続いてきたリハビリテーションや看護系の新設がさらに進む。北海道千歳リハビリテーション大や一宮研伸大、福岡看護大など、新たに開設する5大学はすべてこの系統の学部で構成される。岩手医科大、いわき明星大、東京情報大、人間環境大などもこの系統の学部を新設する。

     超高齢化社会に入り、健康に対する意識が高まっており、スポーツ系の新設も続いてきた。17年は、中部学院大・スポーツ健康科、日本福祉大・スポーツ科、久留米大・人間健康などが新設される。

     理工系学部で注目されるのは芝浦工業大・建築。「文高理低」の学部志望動向にあって、先の情報系や建築・土木など、将来の働く姿が想像しやすい系統は人気が高い。過去に建築を新設した工学院大や近畿大は初年度から多くの志願者が集まった。芝浦工業大も定員規模が大きいこともあり、多くの志願者が集まりそうだ。建築系では、九州産業大・建築都市工や横浜国立大・都市科学部の建築学科もある。

     大阪工業大が新設するロボティクス&デザインも初年度から高い倍率になる可能性がある。

     「成果物を実際にイメージできるようになり、ロボット分野の人気が高まっています。大阪工業大の新設学部も、大阪都心の梅田キャンパスに設置されることもあり人気です」(東進の大西さん)

     農学系では東京農業大が生命科学部を新設。さらに地域環境科学部に地域創成科学科、国際食料情報学部に国際食農科学科を開設する。食に対する関心の高まりもあり、学部では宮城大・食産業、学科では、昭和女子大・生活科学部の食安全マネジメント、人間総合科学大・人間科学部のヘルスフードサイエンス、中村学園大・栄養科学部のフード・マネジメントなどが新設される。

     新設される学部は、「情報化社会」「グローバル化」「少子高齢化」「インフラ整備」「食の安全」など、現代社会で課題とされている分野が多い。こうした分野に問題意識を持って志望校を探している受験生にとって、出願を検討する価値のある大学が数多くできるのは歓迎すべきことだ。【大学通信・井沢 秀】

    *週刊「サンデー毎日」2017年1月1日号より転載。新設大学・学部(学科)の難易度などは、実際の誌面で確認してください。

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