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元夫が2000万円の損賠提訴

 奈良市の婦人科クリニックの男性院長が凍結保存された別居中の夫婦の受精卵を夫に無断で妻に移植した問題で、夫だった男性がクリニックを運営する医療法人と元妻を相手取り、2000万円の損害賠償を求めて奈良地裁に提訴した。男性の代理人の河野秀樹弁護士(大阪弁護士会)が4日、明らかにした。

 提訴は昨年12月30日付。元夫は奈良県内に住む外国籍の男性(45)で、昨年10月に妻だった女性(45)と離婚した。男性側は「知らないうちに自分の遺伝子を持った子の父親になり、精神的損害を負った」と主張している。

 訴状によると、夫婦は2010年にクリニックで体外受精し、複数の受精卵を凍結保存。順に移植し、11年に長男が誕生した。夫婦関係が悪化して別居したが、女性は14年に凍結保存されていた受精卵を移植し、15年4月に長女を出産した。

 男性側は、院長が日本産科婦人科学会の倫理規定に違反し、移植ごとに夫の同意を書面で確認する義務を怠ったと指摘。女性は「男性が第2子を望んでいない」と知りながら、院長に同意があると誤認させたと主張する。男性は生まれた長女との間に親子関係がないことの確認を求めて奈良家裁に提訴している。【原田啓之】

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