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【CESまとめ】2017年は有機EL、4K/HDRテレビが熱い! CESに展示された話題のテレビを振り返る(GetNavi web)

情報提供:GetNavi web

毎年年初に、アメリカ・ラスベガスではコンシューマーエレクトロニクス(家電)の大規模な展示会イベント「CES」が開催されています。オーディオビジュアルに、IT・通信、オートモーティブまであらゆるエレクトロニクスの最先端が一望できるイベントを今年も取材したなかで、筆者が注目した「テレビ」の製品や技術をまとめてレポートしたいと思います。

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ソニーの有機EL“ブラビア”はパネルから音が出る!

いまから約15年前、奥行きのあるブラウン管から薄型テレビに切り替わる時期には、液晶のほかにもプラズマや有機ELなど様々な方式のディスプレイデバイスが競い合いながら画質を高めてきました。いまでは「薄型テレビ=液晶」という常識があるかもしれませんが、今年のCESは「有機ELテレビ」にスポットがあたりました。

 

有機ELはスマホやスマートウォッチなど、小型のディスプレイを搭載している製品も多くありますが、リビングで家族揃って楽しむテレビほど大きなサイズの画面は製造が難しかったことが、液晶テレビほど普及してこなかった原因のひとつです。有機ELテレビは国内メーカーに先行して韓国のLGエレクトロニクスが商品を展開してきましたが、今年のCESではいよい国内メーカーからソニーとパナソニックが、日本市場への投入を想定した大画面有機ELを発表しました。

 

ソニーの“ブラビア”は「A1Eシリーズ」と名付けられた有機ELテレビを発表しました。画面のサイズは77型・65型・55型の3種類。大画面テレビ用の有機ELパネルそのものはソニーが自社で開発したものではなく、供給元であると予想されるLGの主力ラインナップと基本のサイズ展開は一緒になっています。

20170110-i02 (10)↑有機ELテレビ「A1Eシリーズ」を発表したソニーの平井一夫社長

 

でも、パネルが同じだからといって、画質が変わらないというわけではありません。各メーカーが積み重ねてきたテレビの画づくりの“秘伝のタレ”である、映像処理エンジンの作り込みは画質の差異化を実現する決め手になります。

 

ソニーは昨年のCESでお披露目した最新の映像処理エンジン「X1 Extreme」を今回の有機ELテレビにも搭載してきました。その豊かなパフォーマンスを活かした圧巻の4K/HDR映像が世界中からCESに足を運んだ来場者の視線を釘付けにしていました。

 

A1Eシリーズはデザインも非常に特徴的なテレビです。テーブルトップスタンドは敢えて使わずに、大画面に表示される高精細な映像により一層没入できるよう、パネルを立てて背面のスタンドで支える、例えるなら“卓上カレンダー”のような置き方で設置するスタイルとしてきました。側面からみるとパネルは非常に薄く作られていて、スタンドの部分にチューナーや入力端子が配置されています。

20170110-i02 (12)↑卓上カレンダーのような設置スタイルを提案

 

↑背面にはスタンドを搭載↑背面にはスタンドを搭載

 

でも音を聴くためのスピーカーがないじゃないか?と思われるかもしれません。実はA1Eシリーズには、テレビの前面パネル全体が振動して音を発生させる「アコースティック・サーフェス」と名付けられた特殊な技術が採用されています。

 

本体背面のガラスパネルにオーディオ信号を受けて振動を発生させる“アクチュエーター”と呼ばれるパーツが搭載されていて、これが前面のパネルを振動させて音を鳴らすという仕組みです。筆者もソニーのブースでその音を試聴することができましたが、映像と音の位置が正確にシンクロした心地良いクリアなサウンドが、コンテンツへの没入感をいっそう高めてくれました。背面にはサブウーファーのスピーカーユニットが設けられているので、低音もかなりしっかりとした音が出せます。

20170110-i02 (11)↑画面サイズは65型など3種類をラインナップ

 

北米では2017年に発売が予定されているようです。日本での発売について、公式には「検討中」と発表されていますが、日本でもブラビアの新しいラインナップに加わってくることはほぼ間違いないはずです。

 

ハリウッドの映画製作のプロが画質を認めたパナソニックの有機EL

日本ブランドの有機ELテレビといえば、パナソニックも負けていません。実は大画面・有機ELテレビの商品化については、パナソニックの方が先行して、2015年に欧州で有機ELテレビ「CZ950シリーズ」を発売しています。アメリカでもその画質に惚れ込んだ映像製作のプロが、評価用モニターとしてスタジオに導入しているそうです。

 

今回のCESで発表された新製品「65EZ1000」は、パナソニックが開発する最新世代の大型有機ELテレビです。今度の世代は欧州だけでなく、日本への展開も視野に入れて開発が進められているといいます。欧州での発売予定時期は6月と発表されました。イベントでお披露目されたテレビは65インチのものでしたが、日本では他のサイズやラインナップの展開も期待したいところです。

20170110-i02 (5)↑パナソニックの有機ELテレビ「65EZ1000」

 

その特徴はいち早く大画面有機ELテレビを商品化して、コンシューマーだけでなくプロフェッショナルからのシビアな実地評価を受けて練り上げられてきた画質にあります。パネルの輝度はCZ950の450ニットに対して、EZ1000は800ニットと約2倍の高輝度化を達成。黒色を引き締めるフィルター技術により、精彩でコントラスト感の豊かな4K/HDR映像を表示します。ハリウッドで活躍するエンジニアが画質のチューニングに参加している最新世代の映像処理プロセッサー「Studio Colour HCX2」も搭載。「スタジオリファレンス」の上質な画質を強みとしています。

 

ディスプレイの下に別筐体のスピーカーユニットを配置する理由は、しっかりとしたキャビネットを搭載するスピーカーで迫力あるサウンドを、高精細な映像と一緒に楽しんでもらいたいからであるとパナソニックの開発者が語っています。スピーカーのチューニングは同社の高級オーディオブランドである「テクニクス」のスタッフが担当しています。

 

 

パナソニックは画質面では液晶テレビを凌ぐといわれていたプラズマテレビ(PDP)を、薄型テレビ“ビエラ”の主力として長く展開してきたブランドです。「CZ950はパナソニックのPDPを唯一置き換えられるテレビとして、欧州のプロや映像にこだわるお客様の支持を集めてきた。EZ1000シリーズを発売して、さらにその評価を確固たるものにしていきたい」とパナソニックの開発者も期待を寄せるテレビの、日本発売のアナウンスを楽しみに待つことにしましょう。

↑UHDBDレコーダーも展示↑UHDBDレコーダーも展示

 

薄型有機ELパネルを“壁に貼るテレビ”をLGが発表

LGエレクトロニクスは日本のテレビメーカーに先駆けて大型画面の有機ELを日本も含めた世界各国の市場で発売してきました。LGのグループ企業が自社で大型の有機ELパネルを製造して、LGエレクトロニクスへ供給できる強みを活かしているのです。

 

今年のCESに出展された「LG SIGNATURE OLED TV Wシリーズ」は、2017年のラインナップに加わる強力なテレビになりそうです。手で軽く折り曲げられるぐらい、薄くて軽いディスプレイを、壁に掛けるのではなく「壁に貼る」スタイルで設置できるテレビとして、LGでは魅力を大きく打ち出しています。LGはいまも日本国内で有機ELテレビを販売していますが、最新世代の有機ELパネルはドライブするアルゴリズムの最適化などにより、従来比で輝度が約25%アップしたことも大きな特徴です。

20170110-i02 (2)↑壁に貼れるほどの薄型化を果たしたLGの「LG SIGNATURE OLED TV Wシリーズ」

 

ブースに展示された実機を横から見てみると、これがテレビであることに気がつかないほど薄いサイズ感に言葉を失ってしまいます。ブースを訪れた来場者も、誰もが脚を止めてそのデザインに驚き、はっと気がついたように色鮮やかでコントラストの豊かな映像に吸い込まれてしまったように立ち止まっている光景が印象的でした。

20170110-i02 (3)↑横から見るとその薄さに驚く

 

ではどのようにパネルを壁掛けするのか?という点ですが、約2kgのパネルを専用の“壁はり用器具”を使ってペタッと壁にくっつけるだけなのだそうです。その作業を一度ぜひ体験してみたいものですね。

 

これほど薄い画面を実現できたのは、普通のテレビは背面に設けているデジタル放送チューナーやケーブルを挿す入力端子がパネルの側になく、専用のベースユニットにまとめ込まれたからです。さらにベースユニットにはスピーカーも内蔵されています。これはただのスピーカーではなく、ドルビーが提案する新しい3Dサラウンドの技術である「ドルビーアトモス」に対応しているので、Wシリーズが1台家にあれば、画も音も高品位なコンテンツ視聴が楽しめるというわけです。LGブースのデモルームでその音も体験することができましたが、とても広がり感が豊かで力強い音が出せるスピーカーです。

20170110-i02 (4)↑ドルビーアトモスにも対応

 

非常にユニークな特徴を持ったWシリーズですが、一つ気になる点は“壁貼り”以外のスタイルで設置するためのスタンドがまだ用意されていないということです。家の壁に55インチ以上のテレビを貼るための空きスペースを用意できて、そこから視聴に最適な距離にソファなどが置けるスペース感を掴むのが少し難しそう。壁に貼る設置作業そのものは簡単ですが、結局上手に設置するためにはホームシアター施工のプロのアドバイスも必要になるだろうと思います。ちなみにWシリーズの日本発売は今のところ「検討中」だそうです。

 

液晶テレビの技術向上を追求するサムスン

最後に、韓国のサムスンが発表した「QLED」テレビを紹介しておきましょう。サムスンがテレビを作っていることを知らないという方も多いかもしれません。実は、サムスンは欧米をはじめ世界各国でテレビを販売しているメーカーです。特に欧米では高いマーケットシェアを獲得しているので、大型家電量販店などに足を運ぶと、広々とした「サムスンのテレビコーナー」を見かける機会も多くあります。

20170110-i02 (9)↑サムスンの「QLEDテレビ」

 

そのサムスンが、今年のCESでスポットライトを当てたのは「QLED」というキーワードでした。QLEDとはすなわち、「QD(量子ドット:Quantum Dot)」による色再現を高めるための高画質化技術を乗せたLED=液晶テレビの略称です。量子ドット自体はサムスンがここ数年、大画面手例の高画質化技術として取り組み続けてきたものであり、昨年までの上位シリーズにも採用されていました。今年はさらに量子ドットの優位性、そしてサムスンのテレビのプレゼンスを強く主張するために「QLED」という新しいキーワードを前面に打ち出してきました。ブースに足を運ぶとあちこちに「QLED」、または「Q」のアルファベットが大きく掲げられていました。

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今年のCESでは国内メーカーはもちろん、LGエレクトロニクスもあまり曲面ディスプレイを採用するテレビを並べていなかったのですが、サムスンだけは変わらず、ブースの中央に曲面型のQLED液晶テレビを置いていました。

20170110-i02 (8)↑サムスンは曲面パネルを引き続き推している

 

今年はCESに出展する4つのテレビメーカーが、それぞれに力のこもった新製品を展示して火花を散らせていたことが大きな話題のひとつとして取り上げられました。でも、各社はそれぞれ自社製品の魅力を強く打ち出しながら、揃ってひとつ共通のメッセージも発信しています。それは、2017年は4Kから、より高画質な「4K+HDR」の時代がやってくるというものです。北米ではULTRA HD Blu-rayという、4K高画質のHDR映像を収録した作品のディスクが昨年100タイトルを超え、今年はますます充実していくといわれています。テレビメーカー4社ともに、ULTRA HD Blu-rayプレーヤーの新製品をしっかりと揃えて展示していました。日本では今年、4Kや4K/HDRのテレビ放送も軌道に乗り始めるといわれているので、またふたたびテレビメーカーが高画質を軸に、新しいテレビの開発で競い合う時代がきっとやってきます。テレビまわりの賑やかな話題で盛り上がれる年になりそうですね。

 

情報提供:GetNavi web


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