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有田焼

強度5倍、70センチ落下割れず 特許出願中

高さ20センチから落として割れた一般的な磁器(左)と割れなかった「世界最強磁器」=関東晋慈撮影

 有田焼の産地、佐賀県有田町にある県窯業技術センターが、一般的な磁器より最大5倍の強度を持つ「世界最強磁器」の開発に成功した。有田焼創業400年事業の一環で特許を出願中。デザイン性と強度を両立させてレストランや旅館、学校給食などに使う業務用食器として商品化し、有田焼の新市場開拓につなげたい考えだ。

 センターによると、磁器は、成形性を与える粘土と、骨格をつくる石英、ガラス質をつくる長石が主な原料。焼き固めると石英の粒子のすき間をガラス質が埋める構造になる。

 これまでの強化磁器では、石英の代わりにファインセラミックスのアルミナ粒子を用いることで強度を高めていた。今回はガラス質に着目し、長石の配合を変えることで破損の起点となる気泡を減らすことに成功した。

「世界最強磁器」の落下テストをする蒲地研究員=佐賀県庁で、関東晋慈撮影

 この結果、強度は一般的な磁器より3~5倍程度、給食などで使われる強化磁器の約1.5倍となり、現在生産されている磁器の中で最高の強度を実現した。落下テストでは、一般的な磁器の茶わんが高さ20センチから落として壊れたのに対し、新たに開発した最強磁器はテーブルとほぼ同じ高さ70センチから落としても割れなかった。

 現在の学校給食ではプラスチック系材料を使った食器が中心で、一般的な磁器は割れやすいためにほとんど使われていない。ファインセラミックスを使った強化磁器は年間の破損率が10%に抑えられるものの、割高なこともあって全国では約3割が使用するにとどまっている。プラスチック系材料の食器は年間破損率は20%で耐用年数は5年とされている。

 最強磁器は原料単価を一般磁器の1.5倍程度に抑える一方、破損率を5%以下に下げることで耐用年数を延ばして低コスト化を目指す。また食器以外にもファインセラミックスの分野に利用できる可能性も検討する。同センターの蒲地(かもち)伸明研究員は「今後は地元企業への技術移転を進めていきたい」と意気込んでいる。【関東晋慈】

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