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対露強硬派に配慮 承認公聴会

 【ワシントン会川晴之】米上院外交委員会は11日午前(日本時間11日深夜)から、トランプ次期米大統領が国務長官に指名したエクソンモービルのティラーソン前会長の承認公聴会を開いた。親露派とされるティラーソン氏は冒頭の声明で、ロシアによるウクライナ南部クリミア編入などを踏まえて「ロシアは危険を引き起こしている」と述べ、共和党の対露強硬派らに配慮した。声明では、米大統領選を標的としたロシアによるサイバー攻撃には触れなかった。

     上院(定数100)で共和党は52議席と過半数を占めるが、重鎮のマケイン上院議員ら対露強硬派らはティラーソン氏の外交トップへの起用に懸念を示しており、質疑での対応が注目される。身内から複数の反対者が出た場合、議会承認が難しくなる可能性がある。

     ティラーソン氏は「ロシアによる、クリミア編入を含むウクライナへの軍事侵攻や、(シリア内戦で)戦時国際法に違反するシリア政府軍への支援」などを挙げ、「北大西洋条約機構(NATO)の同盟国がロシアの台頭を警戒するのは当然」と主張した。

     一方で「米国のリーダーシップの欠如」がこうした事態を引き起こしたとして、オバマ現政権の「弱腰外交」を非難。ロシアとは「開かれた、率直な対話」が必要と強調した。

     また「中国による南シナ海の人工島建設は違法だ」と指摘。北朝鮮に対する影響力行使の点で「信頼できるパートナーではない」と非難したが、米中が経済的に「深くつながっている」ことを「肯定的な側面」とした。

     トランプ氏は米露関係の修復を外交の最優先課題に掲げる。一方でオバマ政権は、米大統領選でロシアが民主党全国委員会やクリントン陣営の幹部にサイバー攻撃を仕掛け、攻撃はプーチン氏が命令したと指摘。トランプ氏のロシア寄りの姿勢をけん制している。

     ティラーソン氏は世界最大の石油会社の会長として、ロシアの資源開発に深く関与し、北極海大陸棚のカラ海で露ロスネフチとの合弁で海底油田開発に合意。それが評価されプーチン露大統領から2013年に友好勲章を授与された。エクソンは200カ国・地域で事業を展開。ティラーソン氏が国務長官に就任した場合、国益とエクソンの利益が相反する可能性があるため、ティラーソン氏は既に会長職を退いている。

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