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英語編 「自分の弱点をしっかりと押さえよう」

斎藤資晴講師=浜名晋一撮影

 駿台予備学校で受験生を指導するプロの講師5人に受験本番直前の勉強法や心構えを聞く「プロに聞く受験」。同校で約30年、英語を教える斎藤資晴講師は「自分の弱点をしっかりと押さえることが大事」とアドバイスした。【聞き手・浜名晋一】

グラウンド整備が大事

 --本番直前のこの時期には、どのよう対策が必要ですか。

 センター試験は200点満点で平均が120点くらいの試験です。偏差値60のラインが大体160点くらいになります。だから、最低8割くらいは確保したい。どんなに基礎的な試験でも、8~9割の点数を取るのは意外と難しいんです。特に読解問題では配点が高いところもありますので、ミスすると、あっという間に8割、9割台になってしまう。本当に細心の注意が必要ですが、要は自分の弱点がどこにあるのかを知り、それを埋めていくしかありません。

 これまでやってきた模試とか、過去問を解くと思いますが、それを見て、もう一回自己分析することですね。読解、文法、発音・アクセント、会話文。そのうちのどれが弱いのか、自分の弱点を再度確認して、そこを中心に勉強していくことが絶対に必要です。

 --弱点を克服する姿勢が大事ということですね。

 そうですね。自分なりに使ってきた問題集があると思うんですね。何か新しいことをやるより、弱いと思った部分を過去問でもう一回、確認することが大事です。足元を固めるのが、この時期大事です。やみくもに新しいことに挑戦して、中途半端に終わるよりは、これまで勉強してきた教材の中で、自分の弱点と関連しているところをしっかりと押さえ直すことは大事だと思います。

 ただ、やみくもに新しいものをやるのではなくて、(野球のように)守備範囲は既にある程度は決まっているので、その中でイレギュラーバウンドがないように、しっかりとトンボをかけて、ちゃんとグラウンド整備することが大事です。「やっているはずなのにできなかった」とか、「分かっているはずなのに、実は分かっていなかった」となると、非常にまずいわけです。試験の1週間くらい前は、このグラウンド整備がとても大切です。

 --センター試験での出題傾向はありますか。

 昔からコミュニケーション重視の英語教育の成果を問うというのが、センター試験の趣旨になっていますが、コミュニケーションという概念がものすごく広いわけですよね。もちろん音声を使ったコミュニケーションもありますから、リスニングがあったりとか、発音、アクセント問題が出るわけです。正しく自分の意思を伝えないといけないから、文法の試験とか、並べ替えの作文の試験が出るわけです。

 コミュニケーションにはイラストなどビジュアル的なものを使ったものもあります。リスニングもそうですし、筆記の中にも広告文のようなものを載せて、そこから必要な情報を抜き出すとか、グラフなど文字以外の情報を使った問題も出ていますね。キーワードはコミュニケーションです。

 --センター試験と2次試験、私立の試験では傾向が違いますか。

 例えば、センター試験と東大を絡めた場合、割と似ています。センター試験でも話や論理の展開を追うような問題は第3問に出てくるのですが、東大だったら第1問で大意要約問題とか、パラグラフの補充問題とかが出ます。全く同じように話の流れや展開が分かっているかを問うような試験なんです。

 もともと、東大の試験で、パラグラフの中でいらない文章を選ぶ問題がありましたが、それが最近はセンター試験にも出るようになりました。姿勢としては似たところがありますね。よく試験ごとに問われているものが違うので、対策が違うんじゃないかという話がありますが、英語力は一つなんで、要約や英訳など多少の2次対策は必要ですが、大きく対策を変えないといけないことはないと思います。

 --2017年度の傾向はどうなるでしょう。

 16年度以前は、ある映画について2人が批評していて、その類似点や相違点を問うというタイプの問題だったんです。それが16年度は小説、エッセー系の問題にガラッと変わったんです。出題傾向が変わる時は前年度の追試から変わることがよくあります。それで新しい傾向だったものが、次年度の本番の筆記に出てくるというのが多いです。16年度も第5問はたぶん変わるだろうと、学生には話していました。それを見ていると、17年度はあまり変わらないと思います。

自己分析は絶えず必要

 --単語は試験直前まで覚えられますね。

 知らないものについては覚えるべきでしょうね。よく「前後から推測しろ」と言いますが、前後も分からなければ推測の仕様もないので、一つでも多く知っているのは得です。だから、分からない単語があれば、最後の最後まで頭に入れていった方がいいですね。

 --センター試験で高得点を狙うなら、知っておくべき単語数はどれくらいですか。

 単語の数え方次第ですが、少なくとも問題全部を読んで、9割方の単語は分かっていないとだめでしょうね。

 --2次試験や私立の試験では、難解な単語も出題されますね。

 わざとそういう単語に下線を引くんですね。どういうことかと言うと、文脈から推測しなさいということです。知っていてほしい単語に下線を引く場合ももちろんありますが、知らない単語だけど、考えたら分かるというところに下線を引く場合があります。単語だけ見たら難しいと思うかもしれませんが、知っていることが前提ではなくて、その場で考える力を見たいということです。

 --試験会場で必要な心がけは何ですか。

 「前後裁断」と言いますが、終わったことは終わったことで、きれいさっぱり忘れて次に行くということです。試験の1日目が終わって新聞を見ると、正解例が出ています。よく生徒には言うんですが、「1日終わった段階で採点するということは、絶対にやめた方がいい」と。次の時間に集中していくことが大事ですね。いちいちくよくよしないことです。後悔が出てくると、それで頭の中はいっぱいになってしまいますので。「自分に自信を持て」と言っても難しいと思うんですよね。だから、できることと言えば、目先のことだけに集中するということではないでしょうか。

 それから、負のスパイラルに入ってしまうことがあります。「できないんじゃないか」と思って、試験会場に向かうと、できない問題に遭遇すると、やはり「できない」と思ってしまいます。そういう気持ちにならないようにするためには、ある程度自分の得意な問題から解いていくのが何よりも大事です。「解けるぞ」という実感を持つことが大事です。事前に自分の得手不得手をつかんでおいて、「ここからやると、結構いけるぞ」というパターンを作っておくと、強いですね。

 「どうやったら力がつきますか」と聞かれますけど、方法は一つしかありません。今できないことを、できるようにするしかない。今分からないところを、分かるようにするしかないわけです。「基礎が大事」と言いますが、基礎は全て大事かというと、分かっていることはもういいわけです。勉強の第一歩は、分からないところを見つけることです。自己分析は絶えず必要ですね。

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