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アフリカで日本のお灸が大活躍 薬副作用緩和に

お灸の仕方を習うウガンダの看護師ら=モクサアフリカ提供

 結核で毎日約2000人が亡くなるとされるアフリカで、英国のチャリティー団体「モクサアフリカ」が日本のお灸(きゅう)に着目し、治療に伴う薬の副作用を和らげるのに活用している。日本で戦前に行われていた研究を基にしており、現地の大学と協力して感染拡大防止の効果を調べる臨床研究も進めている。

     結核は、世界でエイズに次いで死亡者が多い感染症で、世界保健機関(WHO)の推計で年間約150万人が死亡している。特にアフリカは人口当たりの新規患者数が多く、エイズウイルスとの重複感染や主要な薬が効かない多剤耐性結核の広がりも対策を難しくしている。

     モクサアフリカは、お灸に使う「もぐさ」が名前の由来で、英国のしんきゅう師、マーリン・ヤングさんらが2008年に設立。米国のしんきゅう師免許を持つ日本人の伊田屋(いたや)幸子さんも参加している。

     代表理事のヤングさんらは、抗生物質が今のように普及していない1930年代に、灸に関する論文などを残した原志免太郎(しめたろう)医師(故人)が結核治療に取り入れる研究をしていたのを知り、アフリカで活動を始めた。まず、ウガンダや南アフリカで、看護師らに結核の治療薬を服用中の患者らへのお灸のやり方を指導。約半年間飲み続けなければならない薬には関節痛や食欲不振などの副作用があるが、お灸で症状が緩和する傾向がみられた。

     12年からは、ウガンダの大学と共同で、お灸の効果を科学的に調べる研究も始めた。180人の結核患者を対象に、治療薬の投与のみと、治療薬にお灸も加えたグループの経過を比較したところ、お灸をした患者の方が結核菌を排出して他人に感染させる期間が縮まった割合が高く、関節痛も減らせた。免疫力が高まったためと考えられるという。

     ヤングさんは「お灸は安価で水も電気も要らない。さらに研究を続けて困っている人を助けたい」と話す。【下桐実雅子】

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