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米下院

オバマケア廃止へ加速 決議案可決、代替案は未定

 【ワシントン西田進一郎】米下院は13日、オバマ政権の看板政策である医療保険制度改革(オバマケア)の廃止に向けた第一歩となる予算に関する決議案を賛成多数で可決した。上院も可決済みで、トランプ次期大統領の公約である「廃止し、(別の制度に)置き換える」方向に動き出した。ただ、代替案の策定はこれからで、策定や導入が遅れれば数百万人もの保険が中断する可能性もある。

 「この(オバマケア関連)法は崩壊している。事態がより悪くなる前に、我々が止めなければならない」。トランプ新政権下で与党となる共和党のライアン下院議長は13日、本会議場で決議案の意義を訴えた。トランプ氏は採決に先立って、オバマケアについて「もうすぐ過去のものになる」とツイッターに投稿し、公約実現に意欲を示した。

 トランプ氏は大統領選で、オバマケアの廃止と別の制度への置き換えを公約。新政権の厚生長官に、反オバマケアの急先鋒(せんぽう)のトム・プライス下院議員を指名した。11日の記者会見でも、オバマケアを「最悪の制度」と酷評し、「厚生長官が承認され次第、すぐに廃止し、ほぼ同時に新しい制度に置き換える」と語った。

 オバマケアは保険料を公的に補助することで国民の負担を軽減して「国民皆保険」を目指すが、共和党は政府の「過剰な関与」や財政負担につながると反対している。ただ、ホワイトハウスによると、オバマケア導入でそれまで無保険だった約2000万人が保険を手に入れたという。

 下院の決議は、共和、民主両党の会派構成にほぼ沿った賛成227票、反対198票で可決され、廃止に必要な関連法案を今月27日までに策定するよう関連委員会に指示した。

 しかし、共和党は「オバマケア廃止」では一致しているものの、その先にある代替案を巡る議論は深まっていない。トランプ氏も「素晴らしいものに置き換える」などと述べてきたが、具体像は示していない。

 代替案の責任は、トランプ新政権と共和党が全面的に負うことになるため、制度設計には細心の注意が必要だ。一方で、廃止から置き換えまで時間差が生まれれば、保険市場に大きな影響が出る可能性もある。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは「ここでへまをすれば、ワシントンを追い出されることになっても仕方がない」と政治的リスクの高さを指摘している。

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