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EU単一市場離脱を表明 各国と貿易協定

 【ロンドン矢野純一】英国のメイ首相は17日午前、ロンドン市内で欧州連合(EU)などの各国大使を前に演説し、「EUから離脱することは単一市場から抜けることを意味する」と明言した。人やモノの移動の自由などを原則とするEUから完全に離脱して移民制限などの主権を取り戻すことを優先したうえで、EUと新たな自由貿易協定を結び、離脱後も緊密な関係を築く方針も明らかにした。

 EUとの正式な離脱交渉は、3月末にも英国がEU側に離脱を通告した後に始まる。昨年7月の首相就任以来、メイ氏が離脱の具体的な方針を明らかにしたのは初めて。移民制限と、関税が無いEUとの貿易の継続のどちらに重きを置くかが焦点となっていた。

 メイ氏は「英国はEUの準加盟国や、半分離脱し半分残留するような中途半端なことは目指さない」と主張。一方で、中国や米国などとも貿易協定を結ぶ意向を表明した。

 他のEU加盟国に離脱が連鎖する懸念に配慮し「離脱で独立国となる英国は、友人で同盟関係にあるEUとは前向きな新しい関係構築を目指す」と述べ、テロ対策や安全保障も含め、EUとは新たな包括的な戦略パートナー関係を築くとした。

 交渉の基本原則に「確かさと透明性、より強い英国、公平な英国、真に国際的な英国」の4点を挙げ、「離脱によって英国は、偉大で世界的な貿易国になる」と語った。移民を制限するための国境管理や英国内の移民労働者の権利の保護など、離脱交渉で目指す12の目標も明らかにした。

 原則2年と定められている交渉期間内に交渉がまとまらなかった場合を想定し「移行期間を設けることが双方にとって利益になる」として、激変緩和期間の設置を求めることを表明。最終合意は上下両院で承認を求めることも明らかにした。英最高裁では、離脱交渉を開始する際に英議会の事前承認が必要かどうかが争われており、月内にも判決が出る予定。事前承認が必要となれば、上下両院での採決も必要となり、交渉開始がずれ込む可能性もある。

 【ことば】英国の欧州連合(EU)離脱

 英国は昨年6月、EUからの離脱の是非を問う国民投票を実施し、離脱約52%、残留約48%で離脱が決まった。残留を訴えた保守党のキャメロン首相(当時)は辞任、メイ首相が就任した。英国が今年3月末までにEU側に離脱を正式通知した後、離脱交渉が始まる。当初は非加盟ながらEUと自由貿易圏を作るスイスやノルウェーのように、EUから離脱しつつも単一市場にはとどまるのではないかとの見方もあった。

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