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3例誤選定 あっせん順位ミス計5例

 日本臓器移植ネットワークは27日、昨年10月から今月19日までに行われた脳死臓器移植20例のうち3例で、心臓移植のあっせんを受ける患者の選定を誤り、本来優先すべき患者とは別の患者に移植していたと発表した。移植を受けられなかったのは2人で、1人は2度飛ばされたという。あっせん順位を誤るミスは2014年、15年の腎移植各1例に続き、計5例となった。

     移植ネットの門田守人理事長らが緊急記者会見を開き、謝罪した。2人とも容体は安定しているといい、近く直接謝罪する。性別や年代、地域、移植実施日など詳細は明らかにしなかった。

     昨年10月に導入し、移植を待つ待機患者の情報を入力したコンピューターシステムで、待機日数を計算するプログラムに誤りがあったのが原因とみられるという。他の臓器でも誤りがあったのかは不明。厚生労働省は移植ネットに対し、このシステムであっせんした事例の検証や再発防止策などをまとめるまでシステムの使用を中止し、原則手作業で選定するよう、臓器移植法に基づき指示した。

     心臓の移植患者(レシピエント)を選択する際の優先順位は(1)親族間(2)病状の程度(3)年齢(4)血液型の適合--で決まる。条件が同じ場合は待機日数が長い患者が優先される。

     移植ネットによると、今月26日に新たな移植患者候補を大阪大病院(大阪府吹田市)に打診した際、同病院が入院中の患者2人について「第1候補と第2候補の順番が逆ではないか」と指摘し、誤りが発覚した。移植ネットが待機日数を再計算したところ、病状の悪化などで患者情報を修正する際に、日数が二重計算されるプログラムミスが見つかった。門田理事長は「一刻も早く正常化し、信頼を回復したい」と陳謝した。【五十嵐和大】

    解説 見直しのさなか、また

     脳死臓器移植において、移植が必要な患者を公平に選ぶ作業は、日本臓器移植ネットワークのあっせん業務の根幹をなす。度重なるミスは移植医療そのものへの国民の信頼を損なう重大事だ。

     臓器のあっせんを巡っては、2014年11月、優先的に腎移植のあっせんを受けるべき患者に対し、提供を受けるか意思確認しないミスが発生。15年3月にも、コンピューター端末の操作を誤り、腎移植の優先順位が高い患者を飛ばすミスが生じている。

     いずれも人為的なミスだった。事態を重くみた厚生労働省は、15年に移植ネットへ異例の立ち入り検査を実施。移植ネットも常勤理事3人全員が辞任するなど、根本的な業務の見直しを迫られていた中で再び起きたミスだけに、問題は深刻だ。

     今回の原因について、移植ネットはプログラムミスとみているが、システムは15年に起きた人為的なミスを反省して導入したもの。より慎重な扱いが求められるはずで、システムの運用に当たる移植コーディネーターがなぜミスに気づかなかったのか疑問だ。移植ネットの関順一郎専務理事は「人為的なミスの可能性も含めて検証する」と話している。【五十嵐和大】

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