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小島ゆかり・評 『季語で読む徒然草』=西村和子・著

 (飯塚書店・1728円)

兼好の無常観 季節、死を知り、生きよ

 俳人・西村和子が季語という窓から古典を眺める。『季語で読む源氏物語』『季語で読む枕草子』(ともに飯塚書店)に続く第三弾。『源氏物語』や『枕草子』はともかく、『徒然草』を「季語で読む」とは興味深い。

 高校生のころから知っていたある男性は、妙に悟りすましたことばかり言う苦手なタイプだったが、半世紀を経て再会してみると、なかなか魅力的な人物であったという。その彼こそ『徒然草』の作者・吉田兼好。俳人としての四季への関心に加え、「人生の季節を生きて来て、彼の言う無常観が、決して観念的な机上の空論ではなく、日本の季節と風土に密着した人生体験から生じたものであることに気づいた」(「おわりに」)と記す。

 信頼する俳人の誘いに導かれて、このたびわたしも、苦手な(というか嫌いな)タイプであった彼の言葉に耳…

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