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入国制限を開始 拘束や搭乗拒否、大統領令署名で

米大統領令による入国制限の対象国と内容

 【ワシントン西田進一郎】トランプ米大統領は27日、シリア難民については無期限で、他国からの難民も120日間にわたり受け入れ停止を命じる大統領令に署名した。中東や北アフリカの7カ国の国民については、米国への入国を90日間停止する措置を講じており、入管当局が該当者の拘束などの措置を取り始めた模様だ。野党民主党や国際機関は再考を促しているが、トランプ政権は強権的な姿勢を崩していない。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、ニューヨークのケネディ国際空港で27日夜、空路で到着したイラク人の男性2人が拘束された。弁護士らによると、一人はイラク国内で10年にわたり米政府に関係する仕事をしてきたほか、もう一人は既に米国内で働いている妻や子供と合流する予定だったという。

 弁護士の一人が入管当局者に「誰と話をすればいいのか?」と問いただすと、当局者が「大統領だ。トランプ氏に電話してくれ」と答える一幕もあったといい、現場の混乱ぶりを象徴している。

 中東諸国の国民が米国行きの航空機への搭乗を拒否される事案も起きている。ロイター通信によると、エジプトのカイロ空港で28日、イラク人5人とイエメン人1人がニューヨーク行きのエジプト航空機への搭乗を許可されなかった。6人とも米国の査証(ビザ)を保持していたという。搭乗拒否の理由は明らかにされていないが、米政府が27日に開始した査証(ビザ)発給の一時停止措置が適用された可能性もある。

 米政府が90日間の査証発給を凍結したのは、イラク▽シリア▽イラン▽スーダン▽リビア▽ソマリア▽イエメン--の7カ国。米国がテロ支援国家に指定していたり、内戦状態や政情不安が続いたりする国々が対象となった。

 トランプ政権が強硬手段を講じたことに対し、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と国際移住機関(IOM)は28日に共同声明を発表。「紛争や迫害から逃れてきた人々を保護する強い指導的役割と長い伝統について、米国が保持していくよう望んでいる」と訴えた。

 また野党・民主党の上院トップのシューマー院内総務がツイッターに投稿。米国に着いた移民受け入れのシンボルとなってきた「自由の女神」(ニューヨーク)を取り上げ、「自由の女神が涙を流している」と書き込み、トランプ政権を批判した。

 トランプ氏が署名した大統領令によると、シリア以外の国からの難民については、受け入れを120日間停止した後、国土安全保障省などが承認した国に限定して、受け入れを再開する。受け入れ上限はオバマ前政権が2017会計年度(16年10月~17年9月)で掲げていた11万人から5万人に半減させる。

 一方、これまで不法移民の滞在延長に寛容だった「サンクチュアリシティー(聖域都市)」政策に関して、南部フロリダ州マイアミ・デード郡の幹部が取り締まり強化に転じると表明した。トランプ政権の強硬方針を受け、自治体側も譲歩を迫られている模様だ。

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