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全豪テニス

けがからの復帰 フェデラー素晴らしい夜に涙

男子シングルス決勝、「誰もが努力を重ねて頂点を目指す…」

 試合中はあまり感情を表に出さないフェデラーが両手を突き上げ、感極まって涙した。「5カ月前にはこの場所を想像すらできなかった。素晴らしいカムバックだった」。テニスの4大大会第1戦、全豪オープン最終日の29日、男子シングルス決勝で第17シードのロジャー・フェデラー(スイス)と第9シードのラファエル・ナダル(スペイン)が対戦。フェデラーには4大大会18度目の優勝だが、昨年の左膝の故障を乗り越えてつかんだ歓喜の瞬間は、これまでとひと味もふた味も違い格別だった。

 35歳のフェデラーと30歳のナダル。男子テニス界を長く引っ張った元世界ランキング1位同士の「レジェンド」対決は序盤からヒートアップした。フェデラーが第3セットをあっさり取り流れをつかんだかに見えたが、第4セットはナダルが執念で奪い返した。

 フェデラーにとって、ナダルの倍以上を数えた73本のウイナー(決定打)が支えだった。最終セット、4-3で迎えた第8ゲームは、26回ものラリーからウイナーでポイントをもぎ取り、ブレークすると、第9ゲームも2度のジュースで粘られたが勝利は手放さなかった。

 昨年の全豪後に左膝を痛めて手術し、シーズン後半を棒に振った。14年間守った世界トップ10の座も手放し、不安の日々の中で昨秋再会したのが、同じくけがに悩んでいた親友のナダル。2人は「100%の力で戻って、またテニスを楽しもう」と誓い合った。

 治療やトレーニングを繰り返し、ようやくたどり着いた全豪の舞台。「誰もが努力を重ねて頂点を目指す。引き分けがあるなら分かち合いたかった」。感慨深げにナダルをみつめる姿が再び感動を呼んだ。【浅妻博之】

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