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石原氏、参考人招致に応じるか

石原慎太郎・元東京都知事

都議会の特別委が決定

 東京都議会の豊洲市場移転問題特別委員会が7日開かれ、石原慎太郎・元東京都知事らを参考人招致し、意見聴取することを全会一致で決めた。豊洲市場(江東区)の地下水モニタリングで国の環境基準値を大幅に超える有害物質が検出されたことなどを受け、市場用地取得の詳しい経緯などを調べる。招致時期や聴取内容は今後調整するが、参考人招致には法的な強制力はなく、石原氏らが応じるかどうか注目される。

 他に参考人招致するのは浜渦武生・元副知事と、豊洲市場で実施した過去9回の地下水モニタリングを担当した業者ら。石原氏は老朽化した築地市場(中央区)の建て替えを断念して東京ガスの工場跡地への移転を決めた2001年当時に知事を務め、浜渦氏は工場跡地取得の交渉を担当した。

 山崎一輝委員長(自民)は委員会後、報道陣に「いろいろな角度から話を聞いていかなければいけないということで、参考人招致に踏み切った。スピード感を持ってやっていきたい」と述べた。

 豊洲市場問題を巡っては、都議会最大会派の自民と第2会派の公明が、石原氏の特別委への参考人招致に慎重姿勢を示していたのに対し、共産と都議会民進党は強い調査権限を持つ調査特別委員会(百条委員会)の設置を求めるなど、温度差があった。

 だが、公明は6日の役員会で「都民の関心も高く、率先して真相解明をすべきだ」との意見が相次いだことから、参考人招致賛同に方針を転換。自民も「都議選に向けて世論を意識した動きにならざるを得ない」などとして招致を容認した。

【川畑さおり、芳賀竜也】

明らかになった「折衝の詳細が引き継がれなかった事実」

 所有者だった東京ガスのペースで始まり、終わった交渉--。毎日新聞が開示請求した豊洲市場の用地取得に関する交渉記録から明らかになったのは、石原慎太郎・元東京都知事の腹心、浜渦武生・元副知事が乗り出して土地売却を渋る東ガスを説得する一方で、折衝の詳細が庁内で引き継がれなかった事実だ。

 開示された1998~2011年の交渉記録によると、都は98年8月に築地市場(中央区)からの移転を念頭に、豊洲の用地を無断で調査した。これを知った東ガスは「都に不信感がある。土地を売る気はない」と非難した。

 「築地は移転するしかない。豊洲が条件にかなう」(99年11月)と求める都に、東ガスは土壌汚染を懸念して「市場の移転には適地ではない」(同12月)などと反発した。

 こうした状況の中、浜渦氏が用地取得の担当になった。浜渦氏は00年10月に東ガス本社を訪ね「むちゃな話とは思うが、1200万都民の台所への協力をお願いする」と依頼した。東ガスは土地購入価格や開発者負担金を示すよう要求し、浜渦氏は「水面下でやりましょう」と応じた。浜渦氏と東ガスの交渉内容の記録が乏しいまま、01年に都と東ガスは移転協議を始める「覚書」を締結した。

 ところが03年4月、土壌汚染対策を巡る認識の違いが表面化する。都担当者は「操業由来の部分は全部処理する(の)と違うのか」と詰め寄ったが、東ガスは「全部処理をするのは難しいとの話をしてきたし、都も了解している。売却時には汚染土壌が残る」と回答。「誰がそれで良いと言ったのか」とただす都に、東ガスは「関係局全て、それもかなり上層レベル」と、何らかの密約があったことをほのめかしている。

 追加対策を求める都に対し、東ガスは庁内の引き継ぎ不足を指摘して一旦は拒否するが、最終的に土壌汚染対策費のうち78億円を負担した。都は559億円で用地を取得した上で、土壌汚染対策費に858億円を投入した。【林田七恵、円谷美晶】

石原知事時代を中心とする豊洲市場を巡る経緯

1934年 8月 築地市場完成

  88年11月 現在地で建て替える再整備基本計画策定

  96年ごろ  関係者の反発や整備費の高騰などで工事中断

  99年 4月 石原慎太郎知事が就任

  99年11月 再整備推進協議会が「移転すべきだ」との結論

2000年 7月 浜渦武生副知事が就任

  01年 1月 東京ガスが豊洲の工場跡地で環境基準1500倍のベンゼンを検出したと発表

      7月 都と東京ガスが工場跡地への移転で合意

  05年 7月 浜渦副知事が辞職

  07年 4月 東京ガスが土壌汚染対策を完了

  08年 5月 都が土壌から環境基準4万3000倍のベンゼンを検出したと発表

  11年 8月 都が追加の土壌汚染対策工事に着手

  12年10月 石原知事が辞職

  14年 2月 豊洲市場建設着工

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