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新たなPKO日報開示 「戦闘」表現、激しい状況

 防衛省は9日、民進党に対し、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊部隊が昨年7月10日に作成した日報と、上部部隊の中央即応集団が10日の日報に基づいて作成した7月11日付の「モーニングレポート」を開示した。両文書は、同国政府軍と反政府勢力の間で起きた首都ジュバでの衝突について「戦闘」などと表現。「戦車砲を射撃」など重武装の戦車が出動した激しい状況がうかがえる内容となっている。

     モーニングレポートによると、7月8日の出来事として「戦車が南下」や「対戦車ヘリが大統領府上空を旋回」「えい光弾計50発の射撃」などの記載がある。10日には陸自派遣部隊の宿営地近くのビルで「ビル左下に着弾(ランチャーと思われる)」や「ビルに対し戦車砲を射撃、ビル西端に命中」などの記述がみられる。

     日報は、派遣部隊の宿営地近くで「戦闘は継続」などと記載。既に公表されている11、12日分と同様、「UN(国連)活動の停止」と今後のシナリオを予想する記述もあった。

     日報に「戦闘」という表現がありながら、政府が国会答弁などで「戦闘行為ではない」と繰り返すのは、発生した武力衝突を戦闘行為と判断すると、自衛隊のPKOからの撤退に直結するためだ。

     稲田朋美防衛相は8日の衆院予算委員会で「戦闘行為」を「国際的な武力紛争の一環として人を殺傷し、物を破壊する行為」とした上で「(戦闘行為が)仮に行われていたとすれば、それは憲法9条上の問題になる」と述べた。憲法違反との指摘を避けようと、「戦闘行為」ではない言い換えをしていると受け取られかねない発言だった。

     自衛隊の「PKO参加5原則」には、派遣先の国と紛争当事者の間で停戦合意が成立していることなどが盛り込まれている。海外での武力行使を原則禁止した憲法9条に違反しないための規定だ。「戦闘行為」は国や国に準じる組織による武力紛争を意味するため、反政府勢力が「紛争当事者」となった状態を指すことになる。新たな紛争当事者が存在すると、停戦合意が必要となり、PKO参加条件が崩れることになる。【町田徳丈、光田宗義】

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