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著作権者の権利制限…文化審WT報告書

 「柔軟な権利制限(無許諾利用)」の規定を、著作権法に導入することを検討している文化審議会のワーキングチーム(WT)は13日、事業者が著作物を無許諾で電子化し、ネット検索サービスで活用できることなどを盛り込んだ報告書をまとめた。文化庁は会での議論、報告書を踏まえ、同法改正案をまとめるが、今国会提出は見通しが立っていない。

     同法は文章、画像、音楽など著作物を利用する場合、著作権者の許諾を得ることを原則としている。公益性などを理由に、著作権者の権利を制限する規定もあるが、「柔軟な権利制限」は情報通信技術の進展に即し、より制限を広げようとするもの。

     想定しているのは、キーワードを入力すると、書籍名やテレビ番組名など情報のありかに加え、著作物の一部を表示する「所在検索サービス」など。検索結果では一部を見せるだけなので、無許諾利用でも著作権者の不利益が軽微だと判断。「新たな知見や情報をもたらす社会的な意義がある」とした。

     一方で、現行の有料検索サービスへの影響など、著作権者の不利益に配慮する必要性も示した。

     WTは文化審議会著作権分科会の法制・基本問題小委員会内に2015年に設けられ、具体的な制度案を検討していた。【最上聡】

    利用者と権利者、折り合いを探る…解説

     「イノベーション創出」などを目的に、著作権法に「柔軟な権利制限」規定の導入を提言した自民党。合理性のない無許諾利用拡大に反対する権利者団体。文化審議会のワーキングチーム(WT)が13日にまとめた報告書は、「柔軟な権利制限」の導入をインターネットの検索サービスに絞り、両者のぎりぎりの折り合いを探るものだ。

     報告書は、「柔軟な権利制限」を取り入れるレベルを3層に分類。(1)利用者が感知しないところで無許諾利用が進み、権利者の利益を害さない(2)著作物の本来的な利用をせず、権利者に与える不利益が軽微(3)著作物の本来的な利用をするが、公益性が高く、政治的判断を要する--と説明した。今回は(2)が焦点で、具体的には検索サービスで著作物の一部が表示される。

     しかし、不利益の「軽微さ」をだれが、どう判断するのかなど、課題は少なくない。法案化の際には、解決策が求められる。【最上聡】

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