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体外受精による受精卵の全染色体を検査し、異常のないものだけを母胎に戻す「着床前スクリーニング(PGS)」の臨床研究について、日本産科婦人科学会が、計画の中心を担う慶応大が不参加のまま始めることが分かった。日産婦は既に患者登録を始め、近く今春の研究開始を公表する方針。PGSは「命の選別」の懸念から現在禁止され、慶大では学内倫理委員会の承認が得られていない。「見切り発車」とも言える日産婦の対応に批判も出ている。【千葉紀和】
臨床研究では不妊や不育症に悩む女性の妊娠率や流産率の改善効果を調べる。対象は35~42歳で、体外受精で3回以上妊娠しなかった女性と、流産を2回以上した女性。50人ずつ計100人で先行実施し、今後行う本研究に必要な症例数を決める。全染色体をコンピューターで網羅的に調べる「アレイCGH」という解析技術を採用。通常は計46本ある染色体の本数の過不足を調べて「適」「不適」「判定不能」に分け、原則「適」だ…
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