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ゲノム編集で出産容認 遺伝病に限定

ゲノム編集技術を使った出産のイメージ

 米科学アカデミーが14日、狙った遺伝子を改変する「ゲノム編集」技術で受精卵や生殖細胞の異常を修正して子どもをもうけることを容認するとの報告書を公表した。重い遺伝性疾患に限るなどの条件付きだが、これまでは子宮に戻さない基礎研究に限るとしてきた姿勢を転換した。

     報告書によると、ゲノム編集が容認されうるのは、重い遺伝性疾患で他に治療法がない場合で、数世代にわたる影響の追跡調査を行うなどの条件を付けた。身体能力や知能の向上などを目的とするのは禁止した。現時点で具体的な計画はないが、技術の進歩が速いことから、考慮する時期に来ていると判断した。

     一方、現状では、技術面や安全面で克服すべき課題が山積しており、慎重な意見も多い。現在の技術では狙ったものとは違う遺伝子を改変してしまう確率がまだ高い。分裂して成長していく受精卵の場合、改変された細胞と改変されていない細胞が混ざる危険性もある。子孫に与える影響も未知数だ。

     日本では昨年4月、政府の生命倫理専門調査会が、子宮に戻さないことを条件に、受精卵の基礎研究を容認するとの中間報告書をまとめた。法規制や指針作成は見送られ、日本遺伝子細胞治療学会などの関連4学会が研究計画を審査する仕組み作りを進めている。

     石井哲也・北海道大教授(生命倫理)は「本来は学会に任せておくべきことではない。安易に臨床応用を目指すべきではなく、今回の報告書を支えに日本で急加速するようなことがあってはならない」と指摘する。【藤野基文】

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