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イタリア

民主党が近く分裂へ 党内左派が離反

 【ローマ福島良典】イタリアの中道左派与党・民主党が近く分裂する見通しとなった。「壊し屋」の異名を取るレンツィ前首相(42)の強引な政治手法や中道寄りの政策に党内左派が離反したためだ。背景には、欧州における社会民主主義勢力の退潮があり、民主党の分裂はポピュリズム(大衆迎合主義)勢力に有利に働くとの見方が一般的だ。

     民主党は、旧共産党系と旧キリスト教民主主義勢力左派などが2007年10月に合流して結成した「寄り合い所帯」的な政党だ。13年の総選挙後、レッタ元首相(50)、レンツィ前首相、ジェンティローニ現首相(62)と、民主党を中核とする連立政権が3代続く。

     労働市場や学校教育の構造改革を進めたレンツィ氏には党内左派の不満がくすぶっていた。レンツィ氏の看板政策だった国会・行政改革に審判が下った昨年12月の国民投票で、党内左派は反対に回り亀裂が決定的になった。

     レンツィ氏は国民投票敗北の責任を取って首相を辞任したが、返り咲きを狙っている。9月への前倒し実施が取りざたされている次期総選挙で勝利するシナリオを描いている。

     これに対して、レンツィ氏の再登板に反対する党内左派は来年2月の国会任期満了に伴う総選挙の実施を要求。筆頭格は旧共産党系の重鎮、ダレーマ元首相(67)とベルサーニ元書記長(65)だ。

     22日付イタリア紙レプブリカによると、離党する可能性のある民主党国会議員は下院303議員中約20人、上院113議員中12~15人。ANSA通信によると、3月上旬にも新党結成を発表する構想があるという。

     伊メディアの世論調査によると、党内左派が新党を結成すれば、支持率は6・5%に上る見通しだ。民主党本体の支持率が目減りし、新興政治団体「五つ星運動」が下院第1党になる可能性が高まる。

     ローマの社会科学国際自由大学(LUISS)のベラ・カッペルーチ講師(政党史)は「仏独などでも社会民主主義は危機にひんしている。加えて、イタリアでは欧州社民主義の文化がきちんと根付いていなかった」と分析。「民主党の分裂はポピュリズム、すなわち『五つ星』を利する結果になるだろう」と予想する。

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