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<東日本大震災6年>福島2号機 内部調査(その1) 廃炉、焦りと誇り

2号機の格納容器内部を調査する作業員=2017年1月30日(東電提供)

作業1人5分、数十秒で警報音

 東京電力福島第1原発2号機の格納容器の内部調査は、溶融燃料の全体像を把握できないまま終わった。内部の放射線は人が数十秒で死亡するほど強く、人類にとっては「未知の領域」。調査の切り札となるロボットも短時間で壊れた。第1原発事故から6年。廃炉作業の最前線に迫った。【柳楽未来】

 昨年12月24日の早朝。暗闇の2号機原子炉建屋に、総合重機大手IHIや、関連企業などの作業員ら26人が集まった。タイベックスーツ(防護服)の上に、専用のカッパを着込み、手袋を4枚重ねて、手首にはビニールテープを巻いた。真冬なのに汗ばむほどだ。

 1~3号機では計1496体の核燃料が溶融。廃炉のためには位置や量を把握する必要がある。26人は、遠隔操作の機械を使ってロボットの入り口となる穴(直径11・5センチ)を格納容器に開けるのが任務だ。北海道の関連会社社員、石田亮介さん(28)は貫通を終えた機械を現場から撤去する作業などを担当した。

 最大の敵は放射線だ。石田さんはさらに重さ10キロの鉛ジャケットを着込んだ。作業時間は1人5分。被ばく量を1日当たり3ミリシーベルト以下にするため、身につけた線量計は1・5~2ミリシーベルトでアラームが鳴るように設定されており、その5分の1ごとにも音が鳴る。

 「ピッ」。建屋に入ると数十秒で最初の音が鳴った。「もう鳴るの?」。思わず心の中でつぶやいた。放射線の強さは場所によって大きく変わる。事前訓練で強い地点を頭にたたき込んだが「作業に集中して、無意識のうちに強い場所に立っていた」。

 焦る気持ちを抑えつつ、自然と作業の手の動きが早まる。その時、ボルトを回す機械の部品が外れ落ちて、床を転がった。「やばい。時間がない」と思った瞬間、冷や汗で全面マスクのガラスが白く曇り、視界を遮った。部品を拾い作業を終えたが全身が汗でじっとり湿っていた。

 「現場は放射線との闘いだった」と石田さんは振り返る一方、「みんながやりたがらない仕事だからこそ、やりがいと誇りを持っている」と語る。

 現場では一日でも早く廃炉を終えようと手探りの作業が続く。

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