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社説

就活スタート 視野広げて将来選ぼう

 来年春に卒業する大学生・大学院生などの採用に向けた主要企業の会社説明会がきょう解禁され、就職活動(就活)が本格スタートする。

     円安・株高による業績回復や人手不足で企業の採用意欲は強く、4年連続で学生優位の「売り手市場」になる見通しと言われる。

     だが、面接試験の解禁は昨年と同じ6月1日で、説明会から面接まで3カ月しかない短期決戦となる。

     業界や個々の企業に関する情報を集める一方で、学生が自己紹介や志望理由などを書いて企業に出すエントリーシート(ES)も短期間に作成しなければならない。人気企業は説明会に学生が殺到して予約できないことも多い。人気の高い大企業ばかりにこだわっていると、焦ったまま面接や試験の時期が過ぎてしまうことになりかねない。

     先入観やイメージに振り回されず、合同説明会に足を運んでさまざまな業種の企業から話を聞いてみることも必要だろう。ウェブサイトで得られる情報は限られている。説明会で直接担当者から話を聞き、その企業が持っている雰囲気や文化に触れることも大切だ。

     選ぶ側の企業も大学名やESだけで自動的にふるい落とすのではなく、多様な人材の採用に苦心すべきだ。現在業績が良い企業も国際的な経済動向や社会の変化によってどうなるかわからない。学生の潜在能力や特性を見抜き、将来性豊かな人材の採用に努めるべきだ。

     面接試験で過剰にストレスを掛けて学生をうつ状態にさせることや、大量に新入社員を採用し必要な人材以外は使いつぶすことは論外だ。

     若年世代の人口は急速に減っていく。自社だけ良ければいいという考えは、企業社会全体に大きなダメージを与えることを自覚すべきだ。

     現在、政府は「働き方改革」に取り組んでいる。長時間労働の改善、同一労働同一賃金の実現、ワーク・ライフ・バランスを重視した雇用ルールへ変えようというものだ。

     これまでの正社員は終身雇用や年功序列賃金によって家族を含めた生活が守られる半面、残業や出張、転勤などを拒めないという雇用慣行に縛られてきた。各企業はこうした社会状況の変化に適応できるかどうかを試されることになるだろう。

     働く側にとっては、会社側の締め付けが緩む一方で、働き方を含めたライフスタイルを自分で決めていくことが求められるようになる。会社任せは通用しない。自分がやりたいことや、自らの適性をじっくり考えて会社選びをすべきだ。

     産業構造や雇用慣行の激変が予想される時代である。広い視野で就活に臨んでほしい。

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