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新作のテーマは“きょうだい” 人間が愛を取り戻す話に

「おおかみこどもの雨と雪」を手がけた細田守監督

 劇場版アニメ「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」「バケモノの子」などのヒット作を生み出してきた細田守監督。2012年に公開された「おおかみこどもの雨と雪」が、24日に「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)で放送されるにあたり、細田監督を直撃した。新作を製作中という細田監督は、これまで全容が明かされていないその内容について「“きょうだい”の物語。人間が愛を取り戻す話になります。18年夏公開が目標です」と語り出した。

2人の子供に刺激を受けている

 新作のテーマの“きょうだい”は、兄弟なのか、兄妹なのかなどは、まだ明かされていない。2児の父となった細田監督は、自身の経験が製作の大きなヒントになっているといい「身近な人の影響が大きいんですよね。『バケモノの子』は、子供からの影響が大きく、目の前に子供がいるけど、自分が父親らしくなれないという経験があった。今は2人目の子供もいて、2人で繰り広げられることに刺激を受けている」と明かす。

 また、2人の子供を見る中で「子供同士がやっていることがたわいのないことに見えないんですね。そこには、赤裸々な人間の姿があり、人間の業が見えてくる。僕ら大人の本音は、分かりにくいけど、子供たちは、思ったことをそのまま言ったり、置かれている状況をそのまま嘆く。子供が可愛いね……というのでは済まされない何かがある」と感じているという。

 さらに「人間にはいろいろな殻がある。殻が分厚すぎて、映画で本質を描こうとしても、2、3枚と殻を剥(は)ぐだけで終わってしまうことがある。子供は、これから殻を作っていく。子供を描くことで本質なことを考えられるのでは?と思っている」とも話す。

「おおかみこども~」のような映画を作る機会はなかなかない

 「おおかみこどもの雨と雪」も身近な人の影響を受けた作品だ。同作では、主人公・花と“おおかみおとこ”との出会いから恋愛、結婚、出産、子育て、“おおかみこども”の雨と雪の成長と自立までの13年間が描かれた。細田監督は「当時、子供ができず、子育てへの憧れがあった。また、母が亡くなり、母の幸せにどれだけ貢献できたか……を考えていた。当時の切羽詰まった気持ちがないとこういう映画にならない」と明かす。

 細田監督はこれまで、同作について「映画の歴史の中でも珍しい作品」とも語ってきた。また、「機動戦士ガンダム」の“生みの親”で“毒舌家”としても知られる富野由悠季監督が同作を「この映画は、もはやアニメの枠を超えた」と大絶賛したことも話題になった。細田監督は「母の視点で描いていているのが珍しい。父の視点とはいうのはあるんですけどね。富野監督にも、これまで描かれていないことを描くチャレンジを褒めていただいたんです。うれしいですね。こんな映画を作る機会はなかなかない」と思いを語る。

 今回、テレビで放送されるにあたり、細田監督は「公開時から社会も変化しています。子育てが難しい、貧困などで子供が苦しんでいることが報じられることもある中、子供と一緒にいることがいかに人生の中で幸せなことだ、という側面が抜け落ちているように感じることもあります。もっと人を励ますような要素が必要で、そういう中で、この作品が放送されることに意味があるかもしれません。また、子育てをしている人だけでなく、すべての大人に思い当たるところがある映画。お母さんのことを思い浮かべながら見ていただければ」と話す。

 公開から約5年がたち、社会が変化する中で、「おおかみこどもの雨と雪」で描かれた“母の愛”が再び注目を集めそうだ。「おおかみこどもの雨と雪」は、「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)で24日午後9時に放送される。

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