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飼育手引書を来年度作成

放鳥された場所が異なる3羽のコウノトリ=滋賀県東近江市長勝寺町で2017年3月14日午前10時45分、金子裕次郎撮影

豊岡、野田、福井に続く放鳥拠点づくりへ一歩

開会あいさつをするIPPM-OWS代表の山岸哲・兵庫県立コウノトリの郷公園長=東京都台東区の上野動物園管理事務所で

 日本のコウノトリ保全に取り組む専門家らで組織する「コウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル(IPPM―OWS)」は12日、東京・上野動物園で全体会議を開き、コウノトリ飼育に新たに取り組む自治体や動物園向けに飼育手引書を作成することを決めた。野生コウノトリの定着を望む地域・自治体への手引書も初めて作成し、いずれも来年度中の完成を目指す。

     コウノトリは2月1日現在、兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)や東京都多摩動物公園(日野市)など18施設で197羽が飼育され、野外で96羽が生息している。2005年秋、豊岡で始まった放鳥は、15年から千葉県野田市や福井県越前市(事業主体は福井県)でもスタート。今月14日までに、北海道から沖縄まで45都道府県、382市町村への飛来が確認されている。IPPM―OWSは、今後「わが街でもコウノトリ放鳥を」と名乗りを上げる自治体や、飼育を希望する動物園が増えることも見据え、飼育のノウハウをまとめることにした。

    コウノトリのぬいぐるみを使って、足環を付ける職員ら=徳島県庁で、松山文音撮影

     また会議では、野外ペアが産卵し、ふ化の可能性が高まっている徳島県鳴門市、福井県越前市の現状について、両県の担当者が説明。地元住民らは親鳥を刺激しないように気を配っているものの、撮影など見物客も増加していることから、「離れたところから見守ってほしいと呼び掛けている」などと報告した。ひなが誕生すれば、05年の野生復帰以降、豊岡周辺以外では初めてのことで、コウノトリの郷公園も情報提供など支援していくことを確認した。

     IPPM―OWS事務局長を務める大橋直哉・井の頭自然文化園教育普及係長は「今回の手引書で、さまざまな知見をわかりやすく示すことで、より多くの機関が、コウノトリの保全に参画してくれることを期待したい」と話している。

    コウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル(IPPM-OWS)

     コウノトリの研究機関と飼育施設が協力して、日本全国を視野に入れたコウノトリの保全に関する計画策定や、課題解決に取り組む専門家会議。兵庫県立コウノトリの郷公園と日本動物園水族館協会、東京都多摩動物公園が中心となって2013年12月に設立。国内のコウノトリの保全に関わる25の機関・施設が参加しており、年1回全体会議を開いている。

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