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日米外相会談 対北朝鮮で変化の兆し

 岸田文雄外相とティラーソン米国務長官が東京で会談し、対北朝鮮政策などを協議した。

     ティラーソン氏は会談後の共同記者会見で、北朝鮮の核・ミサイル開発を止めようとする過去の外交努力を失敗だったと断じ、新たなアプローチの必要性を強調した。

     トランプ政権は対北朝鮮政策の見直しを進めている。先制攻撃を含めた「全ての選択肢」が検討対象になっているとされる。結果として北朝鮮に核・ミサイル開発を進める時間を与えたと批判されたオバマ前政権の「戦略的忍耐」路線からの転換を進めているのだろう。

     米国が強い姿勢を示すことは、それだけでも北朝鮮への圧力となる。ただ性急な軍事行動は日韓両国に大きな被害をもたらす可能性があり、日本として簡単に受け入れられるものではない。韓国も事情は同じだ。

     米国の事情だけで政策見直しを進めては実効性の確保も難しい。ティラーソン氏が日中韓と協議していく姿勢を示したことは妥当である。

     北朝鮮の脅威は高まる一方だ。

     日本近海へ向けて複数の弾道ミサイルを同時に発射し、米本土を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を進めている。これまでより爆発規模の大きな核実験をできる施設整備を進めているという分析もある。

     不可解な点の多い金正男(キムジョンナム)氏殺害事件は、金正恩(キムジョンウン)政権が予測不能であることを改めて印象づけた。

     ティラーソン氏は日本に続いて韓国に移動し、北朝鮮と向き合う最前線地帯を視察する。東アジア訪問の主眼が北朝鮮情勢にあることを行動で示すものといえる。

     韓国は政治的混乱の中にあるが、日米との安全保障協力は着実に進んでいる。日米韓による弾道ミサイル情報共有訓練が今月あり、韓国では大規模な米韓合同軍事演習が行われている。こうした協力は今後も続けられねばならない。

     日米韓連携には日韓関係の安定が必須であり、慰安婦問題に関する一昨年の日韓合意はその基盤となっている。ティラーソン氏が記者会見で合意への米国の支持を改めて確認したことは適切だった。

     韓国世論は依然として合意に批判的だが、5月に発足する韓国の次期政権には合意を尊重してもらいたい。一方で、韓国政府が合意履行に取り組んでいける環境を作るために日本は協力していくべきである。

     トランプ大統領は就任した際、米国の安全保障にとって最大の問題は北朝鮮だとオバマ前大統領から告げられたとされる。トランプ政権による対北朝鮮政策見直しの行方を注意深く見守っていきたい。

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