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「汚染対策費、石原氏に説明した」元市場長

豊洲市場移転に関する都議会調査特別委員会で、委員の質問に耳を傾ける元中央卸売市場長の4人=東京都新宿区の東京都議会で2017年3月18日午後4時59分、徳野仁子撮影

 東京都の豊洲市場(江東区)への移転問題に関する都議会の調査特別委員会(百条委員会)が18日開かれ、2009年7月~11年7月に都中央卸売市場長を務めた岡田至氏(65)が、地権者の東京ガスが負担する土壌汚染対策費について「09年7月の(市場長)着任早々に、石原慎太郎知事(当時)に説明した」と証言した。石原氏は分担について「司々(つかさつかさ)の専門性に任せた」などと釈明しており、20日の証人喚問で石原氏がどのような説明をするか注目される。

 証人として出頭したのは岡田氏のほか、歴代市場長の森沢正範氏(69)▽比留間英人氏(65)▽現副知事の中西充氏(60)--ら計8人。

 岡田氏によると、費用分担に関する協議は09年に始まり、中央卸売市場は対策費586億円のうち東ガスの負担を約80億円と積算した。岡田氏は「考え方や額の想定を知事に上げた。知事から安いなどと指摘を受けた記憶はない」と証言した。

 対策費はその後858億円に膨らんだが、都は11年3月31日に結んだ協定書で東ガスの瑕疵(かし)担保責任(将来の費用負担)を免除し、追加負担を求めなかった。

 石原氏は今月3日の記者会見で「(免除の)相談を受けていない」などと説明したが、岡田氏は「3月22日に知事に説明した資料がある」と証言。「(対策後に分担額を求める)精算払いがいいと思ったが、東ガスが『今後の負担はあり得ない』と強く主張した。用地取得のためやむなしだった」と釈明した。

 また石原氏が「(1999年4月の)就任時に豊洲移転は既定路線だった」と述べたことについては、岡田氏が「議会で結論が出ない中で、業界から『早く決めてほしい』と要望があり、10年10月に知事が決断した」と説明した。

 今月11日の証人喚問でも、石原氏就任直後から市場長を務めた大矢実氏(74)が「築地市場の再整備を含めて複数案を提示した」と証言しており、今後はこうした証言の食い違いが焦点になる。【林田七恵、円谷美晶】

「水面下交渉」証言出ず

 11日に続き2回目となった18日の都議会百条委員会の証人喚問でも、石原慎太郎・元知事の腹心だった浜渦武生・元副知事と東ガス側との「水面下の交渉」に関する証言は引き出せなかった。

 浜渦氏の在任期間は2000年7月~05年7月。18日に証言した4人の歴代市場長のうち、在任期間が重複するのは森沢正範氏だけで、他の3人からは「交渉に立ち会っていない」「承知していない」などの発言が相次いだ。

 東ガスの汚染対策費を78億円と決めた11年3月の「協定書」は、東ガスの土壌汚染対策を限定する内容を盛り込んだ01年7月の「確認書」を踏まえて締結したとされる。百条委では複数の都議がこの点を追及したものの、森沢氏は「確認書は存じていない」と答えた。協定書締結当時の市場長だった岡田至氏は汚染対策費の分担額を「過去の経緯で決まった」と証言し、それぞれが01年7月の浜渦氏と東ガスの「基本合意」を引き継いだと強調した。

 百条委はキーマンの浜渦氏を19日、石原氏を20日に証人喚問する。浜渦氏は4時間の予定だが、石原氏への喚問は「体調不良」を理由に3時間から1時間に短縮する。短時間の喚問でどこまで真相に迫れるかが注目される。【芳賀竜也、柳澤一男】

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