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虹のパレット

「森友問題」に見る日本の危うさ=中村文則

 一連の森友学園の問題は、今の日本の危うさを体現していると思えてならない。

 まず、園児に教育勅語を暗唱させている点。教育勅語の内容には賛否あるだろうが、問題の本質はそこではない。教育勅語を教育の現場に持ち込むと、それがやがて利用されるのが最大の問題なのだ。

 明治天皇からの言葉の形式である教育勅語は、つまり「神聖さ」を帯びる。たとえばキリスト教の聖書は、現代ではそれに対する疑念、拒否などが許容される(聖書の内容に疑念を抱き、迷うことで、結果的により深く聖書を理解し、神に近づく場合もある)が、日本における天皇制はそのようなタイプのものではない。戦前、戦中と、教育勅語に書かれている本来の意味を超え、あらゆる注釈、あらゆる思想などと並ばされ、拡大解釈され、国家総動員法などの成立の根拠の一つのように利用された歴史がある。「神聖さ」を帯びたものが拡大解釈され利用されてしまう。そのことが問題なのだ。

 昔の武士たちが、天皇の意思に関係なく、その威光を利用しようとしたように、国民には天皇のために命を捧…

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