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疑惑解明ほど遠い?…籠池氏23日喚問

過去10年の主な参考人招致、証人喚問は?

 大阪市の学校法人「森友学園」を巡り、国会で23日、籠池泰典理事長への証人喚問がある。疑惑の解明が期待されているのに、専門家たちはなぜか懐疑的だ。「テレビのショーにしてはならない」との声も上がる。

「首相の名誉のため」「ショーにするな」

 国会での証人喚問や参考人招致は慣例上、全会派一致で実施が決まる。自民党は当初、野党の籠池氏参考人招致要求を「民間人なので慎重に」とかたくなに拒んでいた。参考人として証言を求める問題の当事者たちは官僚や政治家だけでなく民間人も多い。自民は疑惑解明に後ろ向きだと批判された。

 ところが、籠池氏が16日に「安倍晋三首相から昭恵夫人を通じて100万円の寄付を受けた」と発言すると、自民はより厳しい証人喚問を認めた。竹下亘国会対策委員長は「首相に対する侮辱」と語り、ボスへの火の粉を振り払うという強い意思をにじませた。突然の姿勢転換に、野党側から「支離滅裂だ」との批判も出た。

 ただし、証人喚問と言っても衆参で同じ日に籠池氏一人に行う。事情を知るとみられる迫田英典国税庁長官(国有地売却時に財務省理財局長)らは呼ばれない。専門家たちは「自民の自己防衛」「他の当事者を呼ぶべきだ」と指摘。「首相の名誉のために民間人を呼びつける」ことを問題視する意見もある。【遠藤拓】


証人喚問と参考人招致

 どちらも憲法が保障する衆参両院の国政調査権に基づき、問題の当事者らを国会に出頭させ、証言を求める。証人喚問には一定の強制力があり、証人が正当な理由なく出頭を拒んだり、うその証言をしたりすれば議院証言法で刑事罰に問われる可能性がある。ただし自分や親族などが刑事訴追されたり有罪判決を受けたりするおそれがあれば、理由を示して証言を拒める。参考人招致は虚偽証言の罰則規定がなく、出頭も任意。


 自民の「自己防衛」…政治アナリスト、伊藤惇夫氏の話

 自民党が証人喚問に応じたのは「自己防衛」というニュアンスが強いように思う。これまではとにかく籠池氏を呼びたくないので「民間人は慎重に」という詭弁(きべん)で拒み続けた。しかし籠池氏は好き勝手に発言し始めており、拒む理由もなくなった。証人喚問にしたのは彼の発言を抑制できると判断したからだろう。「安倍首相から100万円」はうそだと浮き彫りにしたいのだろう。

 実態解明には疑問…政治ジャーナリスト、宮崎信行氏の話

 与党はいずれ籠池氏を国会に呼ぶことに応じるとみていたので驚きはないが、今回のやり方には不満がある。籠池氏1人に質問をぶつけ、他の関係者は呼ばない。同じ日に両院でやるため時間もない。これでは事実関係を尋ねるだけで終わりかねず、国有地の売買や小学校の認可を巡る実態解明につながるのかも疑問だ。籠池氏のキャラクターをおもしろがるテレビショーにしてほしくない。

 あしき先例の恐れ…国会の仕組みに詳しい元慶応大講師、南部義典氏の話

 与党の恣意(しい)的な判断で実施が決まった。首相の名誉回復のために民間人を呼びつける格好で、あしき先例となりかねない。国有地売買で片方の当事者だけを呼ぶのはバランスを欠き、実態を解明できるか不安が残る。証人喚問の成否とは別に、継続的な調査の場が国会に必要だ。衆院事務局が行う「予備的調査」や特別委員会の設置など手立てを尽くしてほしい。

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