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森友学園

小学校用地ごみ 地中3.8m撤去せず

工事関係者「ごみの撤去、聞かされていなかった」と証言

 大阪市の学校法人「森友学園」が小学校用地を国から取得した国有地を巡る問題で、学園側が国の想定する分量のごみを撤去していないことが、複数の工事関係者への取材で分かった。国は指定した区域では地中3.8メートルまで大量のごみがあると判断し、その撤去費を約8億円と算定して土地価格から値引きして売却。しかし学園側は、校舎建設に伴う基礎工事やくい打ちの際に出たごみしか処理していなかった。

 衆参両院は23日、学園の籠池泰典理事長を証人喚問し、国有地売却を巡る一連の経緯などを聴く。算定の前提だった掘削をしていなかったことで、国が値引きした撤去費約8億円の妥当性が改めて問題になりそうだ。

 国は大阪府豊中市にある小学校建設予定地(8770平方メートル)の鑑定評価額を9億5600万円とし、昨年6月、撤去費用を値引きした1億3400万円で学園に売却した。ごみ以外に建物建設の障害となるコンクリートの破片などの撤去や土壌汚染の処理は、校舎を建設した業者とは別の建設会社が2015年に終えており、その費用は既に国から支出されている。

 国は今回のごみ撤去の値引き額を試算する際、地中レーダー調査の結果を考慮し、校舎や体育館、グラウンドなどとして使われる5190平方メートルを撤去区域に指定。敷地全体の約6割に当たり、家庭ごみや廃材が多く埋まっているとされる。国は地中3・8メートルまでの層にごみがあると見込み、9.9メートルのくい打ちで出るごみも含めて総量を1万9500トンと算定し、撤去費を約8億円と決めた。

 しかし、複数の工事関係者によると、学園側は指定区域の地中3.8メートルを掘削せずに校舎と体育館を建設。基礎工事やくい打ちの際に出たごみを撤去し、グラウンドなど建物以外の部分も掘らなかった。ある工事関係者は取材に「学園が国有地を取得したことや、大規模なごみの撤去が想定されていたことは聞かされていなかった」と証言し、別の工事関係者も「通常の基礎工事のために1.5メートルほどしか掘っていない」と明かした。

 学園は当初、国から用地を借りて建設工事を進めていたが、昨年3月に9.9メートルのくいを打ち込んでいた際、想定より深い部分からごみが見つかったという。この直後、学園は土地を買い取りたいと国に希望し、受け入れられていた。開校予定日が約1年後に迫り、新たに見つかったごみ処理の手続きに時間がかかると判断し、土地購入を持ちかけていた。

 今回の売買契約では、学園がごみをどの程度撤去すべきかの規定はなく、麻生太郎財務相は国会審議で「撤去されたかは契約上、確認する必要はない」と答弁した。

 小学校は4月に開校予定だったが、学園は10日、府に出していた設置認可申請を取り下げた。その後、工事は止まっている。

 一方、豊中市議らが22日、撤去費を過大に見積もって国有地を安く売却したとして、契約に関わった財務省近畿財務局の職員を背任容疑で大阪地検に告発する。【服部陽、遠藤浩二、道下寛子】

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