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第94回センバツ高校野球

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悔しさだけが募る144球 履正社・竹田

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九回表大阪桐蔭1死二塁、代打・西島に2点本塁打を打たれ、天を仰ぐ履正社の竹田=阪神甲子園球場で2017年4月1日、平川義之撮影 拡大
九回表大阪桐蔭1死二塁、代打・西島に2点本塁打を打たれ、天を仰ぐ履正社の竹田=阪神甲子園球場で2017年4月1日、平川義之撮影

 ○大阪桐蔭(大阪)8-3履正社(大阪)●(決勝・1日)

履正社・竹田祐投手(3年)

 追いついた直後の九回。代打・西島に2点本塁打を浴びると、手をひざに置いた。その場面について問われると「覚えてません」。うなだれた記憶がない。あるのは悔しさだけ。「同点にしてくれたのだから粘って投げてゼロで抑えないと」

 ブルペンでは調子が良かった。だが、マウンドに上がってみるとバランスが悪い。球は伸びを欠き、切れも出ない。一回、藤原に先頭打者本塁打を浴びると、さらに投げ急いでしまった。

 「強力打線なので回の先頭をしっかり取りたい」。それが優勝を呼び込む投球の鍵だと考えていた。しかし、8失点のうち7点は先頭に打たれたことに起因する。バランスの悪さをただそうと三回からは走者がいなくてもセットポジションでの投球に変えたが、修正は難しかった。

 大阪桐蔭から徒歩5分ほどのところに自宅がある。小さいころから同校に最強のイメージを抱いて育った。だからこそ「倒したい」と履正社を選んだ。

 1回戦から準々決勝まで先発した3試合は完投し、エースの責務を果たした。しかし最後の最後で投げきれず、春は終わった。悔しさだけが募る144球になった。【村田隆和】

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