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化学兵器の空爆で58人死亡 実行主体は不明

ハンシャイフンの位置

反体制派、アサド政権軍かロシア軍による攻撃と主張

 【カイロ篠田航一、ブリュッセル八田浩輔】在英の民間団体「シリア人権観測所」によると、シリア北部イドリブ県のハンシャイフンで4日、化学兵器を使ったとみられる空爆があり、少なくとも11人の子供を含む58人が死亡、160人が負傷した。今年シリアで発生した化学兵器使用が疑われる攻撃で最大級の民間人の死傷数となった。

     現地を支配する反体制派はアサド政権軍かロシア軍による攻撃だと主張。AP通信などによるとシリア軍関係者やロシア国防省は関与を否定した。

     シリア反体制派は声明で、国連安全保障理事会の緊急会合開催と真相究明や責任者の処罰を求めた。安保理常任理事国のフランスは緊急会合開催を提案し、シリア和平を担当するデミストゥーラ国連特使は安保理が開催されるとの見通しを示した。オランド仏大統領は今回の空爆へのアサド政権の関与に言及し、ジョンソン英外相も事実なら「戦争犯罪」だと述べた。

     人権観測所などによると、現場にいた人々は呼吸困難や失神、けいれんなどの症状に陥り、口から泡を吹く人もいた。化学兵器に特有の症状とみられる。投下された物質の詳細は不明。AFP通信によると、被害者が治療中の病院にもロケット弾が撃ち込まれた。

     ハンシャイフンの住民の男性は4日、毎日新聞の電話取材に「病院に搬送される住民を見た。よだれを出し、正常な呼吸ができていない様子だった。爆撃があったのは4日朝。怖くてたまらない」と語った。

     化学兵器の使用は国際条約で禁じられているが、内戦下のシリアでは頻発している。昨年12月にはアサド政権側と反体制派側の停戦が発効したものの、各地で小規模な衝突が続いている。観測所によると3日には首都ダマスカス近くの反体制派地域を政府軍が攻撃し、市民約30人が死亡した。

     イドリブ県では反体制派や国際テロ組織アルカイダ系団体が活動する。空爆はアサド政権軍やこれを支援するロシア軍だけでなく、米軍主導の有志国連合なども行っている。

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