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G7外相会合とシリア 特殊事情で結束したが

 日米欧の主要7カ国(G7)は、イタリアで外相会合を開き、シリア問題の解決に向けてロシアにアサド政権への影響力行使を促すことで足並みをそろえた。

     「米国第一」を掲げるトランプ政権の発足で懸念されていたG7の結束はひとまず確認できたといえる。

     ロシアへの対応では各国の間に温度差があった。

     米英は、ロシアにアサド政権への軍事支援を中止するよう圧力をかけるべきだと訴え、英国は新たな対露制裁も要求した。だがロシアを追い詰めるべきではないと主張するドイツやイタリアが抵抗したとみられ、強硬な意見は取り下げられた。

     共同声明は、ロシアを「重要な国際的プレーヤー」と位置づけ、ロシアへの配慮をにじませた表現に落ち着いた。ロシア主導で進めてきた和平への取り組みを評価する文言も盛り込み、アサド大統領の退陣を求めるというG7の共通認識も、共同声明には明記されなかった。

     しかし、対露交渉に臨む米国を支えていくことでは一致した。

     米国は、アサド政権が化学兵器を使って市民を空爆したとしてシリア軍の基地をミサイル攻撃した。ロシアはこれを国際法に違反する「侵略行為」だと非難した。

     米国の突然の行動は、日本や欧州諸国を戸惑わせた。G7共同声明は米国のミサイル攻撃を「注意深く計算され、対象が限定された対応だった」と評価したが、「支持」とは明記しなかった。国際法上の根拠を疑う声に慎重に配慮したのだろう。化学兵器についても、国際機関による徹底調査を求めるにとどめ、使用者の断定は避けた。

     2003年のイラク戦争では、米英の軍事介入に独仏が最後まで反対して主要国の立場が割れた。だが日本や欧州は今回、米国との協調を優先し、攻撃に理解を示した。

     シリア問題という特殊な事情が、G7の結束を促す要因になった。とはいえ米政権がシリアも含め国際問題にどう関わっていくのかという戦略は明確にされていない。

     米露交渉が今後のシリア問題解決へのカギを握るのは間違いないが、米国任せにせず、G7が結束して対露交渉の前進を後押しし続ける必要がある。

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