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熊本地震から1年 活断層への備え怠るまい

 最大震度7を2度記録した熊本地震から14日でまる1年となる。

     仮設住宅の提供など応急的な措置は一段落したが、震災関連死の認定は増え続け、直接死50人、豪雨災害で亡くなった5人と合わせ犠牲者は225人に達した。被災者への中長期的支援が欠かせない。

     それと共に、私たちが忘れてはならないのは、活断層が起こす地震のリスクを直視し、将来の備えに生かしていくことだ。

     政府は1995年に起きた阪神大震災後、全国の主要な活断層の調査を進め、地震の発生確率を公表してきた。熊本地震の前震から2日後に本震を起こした布田川(ふたがわ)断層帯も対象で、30年以内にマグニチュード(M)7級の地震が発生する確率は最大で0・9%とされていた。

     専門家の世界では「やや高い」確率で、要注意の断層だった。しかし、地震直後、地元住民らは「熊本に大地震が来るとは思わなかった」と口をそろえた。政府の情報発信が地元に届いていなかったのだ。

     政府の地震調査研究推進本部は熊本地震後、活断層ごとの地震発生確率を「S(高い)」から「X(不明)」までの4ランクで表示し、数字は強調しない方式に改めた。ただ、これは小手先の見直しに過ぎない。

     文部科学省と気象庁は、地域ごとに主な活断層の位置や予測される揺れを解説したリーフレットを作製し、東京や大阪で自治体の防災担当者への説明会などを始めた。自治体や地域住民の防災意識の向上につなげてもらいたい。

     もちろん、活断層の近傍でなくとも地震の被害は生じ得る。地形や地盤の特性なども影響するからだ。それでも、主要な活断層が動けば、近傍は確実に大きな揺れに襲われる。活断層の存在を住民に周知し、住宅の耐震強化を促す。防災拠点となる施設の建設は避ける。そうした取り組みを進めるべきだ。

     国土交通省は、熊本地震で大きな被害が出た益城町に対し、町内の活断層の推定位置を示した上で、復興事業を進める際に考慮することを提案した。益城町も復興計画に「活断層との共存」を盛り込んだ。

     国内には分かっているだけで約2000の活断層がある。「共存」は全国共通の課題である。

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