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ミサイルに固執する北朝鮮 危機を深める挑発やめよ

 北朝鮮がまたミサイル発射を試みた。日本海側の東部・新浦(シンポ)近くで1発を発射し、直後に爆発した。失敗だったとしても、見過ごすことはできない。

     米軍の原子力空母「カール・ビンソン」が朝鮮半島近海へ向かっている。韓国では今月末まで米韓合同軍事演習が続く。米軍の動きを念頭に置いた挑発だろう。

     危機を演出することで有利な交渉を行おうとするのは、北朝鮮が繰り返してきた戦術だ。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は、父の時代よりも開発速度を上げた核兵器とミサイルを武器に米国と対等の立場で外交ゲームをしようと考えているようだ。

     しかし、米国のトランプ政権は過去20年間の対北朝鮮政策を失敗と断じた。今までと異なる新たなアプローチが必要だという認識に立って、「全ての選択肢」を検討すると表明している。

     トランプ政権は、力の行使をためらわない姿勢をシリアやアフガニスタンへの攻撃で見せつけた。シリア攻撃後に朝鮮半島近海への空母派遣を命じたことで、緊張の度合いは一段と高まった。

     そうした状況の中での軍事パレードで、北朝鮮は米本土を狙う新型とみられるミサイルを公開した。実際に発射したことはないので実態は不明だが、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発が進んでいるというアピールであろう。

     北朝鮮はさらに6回目となる核実験の準備を終えた可能性がある。

     ティラーソン米国務長官は最近、北朝鮮の体制転換ではなく、非核化が目標だと米メディアに語った。

     だが、米朝双方が軍事力を前面に出す状況では、予期せぬ事態に発展する恐れが常に存在する。

     中国は北朝鮮産石炭の輸入を2月から年末まで停止したことに加え、自国航空会社による北京-平壌間の定期便運航をきょうから一時停止する。米国の強硬姿勢を意識し、これ以上の緊張激化を避けるため北朝鮮への圧迫を強めたのだろう。

     北朝鮮の最優先目標は金正恩体制の存続だが、危機を作り出すことが有効だった時代は終わった。核・ミサイル開発は体制存続という目標とは逆に、むしろ体制を危うい状況に追い込むだけである。

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