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災害と文化財

/5止 遺跡に残る津波被害 現代の防災に生かす /和歌山

1960年当時の笠嶋遺跡発掘調査の作業写真。海から押し寄せたとみられる石や木材などが散乱している=同志社大歴史資料館提供

 「考古学研究者の私が地震を研究することになるとは思わなかった。調べていくうち、大昔の串本の集落が津波で失われたとの仮説が驚くほどしっくりはまった」

 串本町にある弥生期の「笠嶋遺跡」を調査した県立紀伊風土記の丘(和歌山市)の瀬谷今日子学芸員(37)は振り返る。

 笠嶋遺跡は、同町串本の海岸から約500メートル内陸にあり、現在は県立串本古座高校串本校舎のグラウンドとして埋め戻されている。1960年に、約1800年前の地層から土器や漁具、木舟などが出土した。当時の漁労作業場と考えられ、何らかの天災に遭ったと考えられていたが、具体的な状況は長らく謎だった。

 「これは津波による被害ではないのか」。発掘作業の様子を写した当時の写真を、作業報告書で見つけた瀬谷…

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