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「森友」問題はどこへ行った 首相と与党は質疑阻むな

 安倍晋三首相と自民党は、このままダンマリを決め込めば人々の関心は薄れると考えているのだろうか。

 大阪市の学校法人「森友学園」の国有地売却問題について、国会ではこれに関する質疑さえままならない状況が続いている。

 例えば介護保険関連法改正案などを審議していた先週の衆院厚生労働委員会だ。森友問題に関し民進党議員が、首相の妻昭恵氏が公の場で説明するよう求めたところ、自民党は「議案と関係ない」と猛反発し、改正案を強行採決する事態となった。

 確かに改正案とは無関係だ。だが与党は昭恵氏らの証人喚問を拒み続けている。この委員会での質疑は適さないと言うのなら、森友問題に関する集中審議を行えばいいはずだが、それも拒否している。

 民進党議員は報道機関の世論調査では関係者の証人喚問が必要だと考えている人が多いともただした。すると首相は「その調査によると内閣支持率は53%で、自民党の支持率、あるいは民進党の支持率はご承知の通りだ」と言い返した。

 高支持率だから喚問は不要とでもいうような答弁に驚くばかりだ。

 昭恵氏をめぐっては、昨夏の参院選で自民党候補を応援した際、夫人付の政府職員が計13回同行したことも明らかになった。公務員の選挙運動は法律で制限されている。

 政府は旅費は昭恵氏が負担し、選挙応援は昭恵氏の「私的な行為」と説明している。一方で職員の同行は職務遂行のための「公務」と位置づけながら「自らの判断」だったとも言う。全く理解に苦しむ。

 公私の区別がはっきりしない昭恵氏の行動は森友問題解明のための焦点の一つだ。しかし夫人付職員が問題の土地に関して財務省に問い合わせていた事実が判明した際、首相側が「職員の個人的な照会」と強引に結論づけたために、その後も無理な説明を重ねているように思われる。

 与党が質疑を阻むのは、首相側がきちんと説明できないことをそんたくしているからではないかと疑う。

 そもそもなぜ売却価格は格安になったのか。昭恵氏は本当に関与していないと言えるのか。解明はまだ何も進んでいない。

 改めて昭恵氏ら関係者の記者会見や証人喚問を強く求める。

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