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森和彦・古代史の現場を撮る

/66 黒塚古墳/4 現地説明会に2万7000人 /奈良

細心の注意を払って銅鏡が取り上げられていく=奈良県天理市柳本町の黒塚古墳で1998年1月19日、森和彦さん撮影

 1998年1月。三角縁神獣鏡が大量に出土した天理市柳本町の黒塚古墳は、異様な雰囲気に包まれていた。現地説明会は17、18両日の開催だというのに、9日の記者発表の翌朝から、古墳に隣接した公園には考古学ファンや地元の人たちが次から次に集まり、大騒ぎになっていた。

 17日の現地説明会。古代史写真家の故森和彦さんは、開始1時間半前の午前8時20分ごろに着いた。「驚いた事にもう公園の入り口まで人が並んでいた」。霧の中、説明会は午前10時の開始予定を大幅に早め、同8時半にスタート。石室を見られるのはわずか数分だけだった。午後には見学希望者の列が約1・5キロの長さに達し、最高で4時間待ちに。ナイターの準備が進められ、最後尾の人が見学し終わったのは午後6時半。この日だけで2万人以上が訪れたという。現地で販売された絵はがきセットの写真は、森さんが撮影したものだった。

 翌18日。森さんが現地に向かっていると、大雨になった。「黒塚に着いて、中止するのは不可能と分かった…

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